決済大手Stripeが仮想通貨ウォレットPrivyを買収──Web3戦略加速へ

決済プラットフォームの巨人Stripeがついに仮想通貨領域に本格参入。仮想通貨ウォレット企業Privyの買収を発表した。
買収後もPrivyは独立運営を継続するが、Stripeの決済インフラと組み合わせることで、Web3領域での新たな金融サービス創出を目指す。
「伝統金融企業の仮想通貨参入は遅すぎる」と批判されてきたが、ようやく重い腰を上げた形だ──銀行口座を持つ一般ユーザーが気付く前に、すべてがブロックチェーン上で処理される日が来るかもしれない。
両社のデジタル金融戦略を加速させる買収
仮想通貨(仮想通貨)ウォレットプロバイダーの「Privy(プリヴィ)」は11日、オンライン決済サービス大手の「StrIPe(ストライプ)」によって買収されたことを発表した。買収手続きは今後数週間以内に完了する見通しとなっているが、具体的な買収額や買収条件については明らかにされていない。
1/ Today, we''re proud to announce that Stripe is acquiring Privy.
We couldn’t be more excited.
Privy will continue as an independent product – but now we’ll MOVE faster, ship more, and serve you even better, so you can stay focused on your users. pic.twitter.com/8CHJqhqYy7
プリヴィはストライプを選んだ理由として、「同社が持つプロダクトへの情熱やクラフトマンシップに対する献身、そして新たな金融の世界を思い描く意欲に強く共感した」と公式ブログで述べている。今回の買収により、両社は仮想通貨と法定通貨の境界を取り払い、よりシームレスなデジタル金融体験を構築するという共通のビジョンの実現を加速させる構えだ。
また、プリヴィは今後も独立した製品として運営を継続する方針であり、既存顧客へのサービスやコミットメントには変更がないと強調している。従来の形で製品開発が進むことはもちろんだが、ストライプの傘下に入ったことにより、双方向の機能開発や、将来的な統合といった機能拡張の可能性も広がると推測される。
ストライプのCEOであるパトリック・コリソン氏は、公式Xでプリヴィに対する歓迎の意を表明した。同氏は「プリヴィは世界最高峰のプログラム可能な金庫を構築している」と同社を高く評価。自社が取り組むステーブルコイン関連の取り組みと絡めた、グローバルかつインターネットネイティブな金融サービスの実現に期待を寄せている。
We''re delighted to welcome @privy_io to @stripe.
Money has to reside somewhere, and Privy builds the world''s best programmable vaults. Alongside our other stablecoin work, we''re looking forward to ENAbling a new generation of global, internet-native financial services. https://t.co/TtZxIytWpI
ストライプは今年2月、ステーブルコイン決済を手がける「Bridge(ブリッジ)」を11億ドル(約1,584億円)で買収したことでも大きな話題を呼んだ。こうした一連の動きは、同社が仮想通貨領域への注力を強めているともいえるだろう。プリヴィの買収もこの流れの延長線上にあり、仮想通貨関連事業のさらなる拡大につながる可能性が高い。
今回の買収は、決済サービスを通じて仮想通貨がより広く一般に浸透していくための重要な一歩となるだろう。両社の強い連携により、従来の金融と仮想通貨の垣根がますます低くなっていく未来に期待したい。
関連:Web3決済プラットフォーム「AEON」とKuCoin Payが提携──世界2,000万店で決済可能に
関連:バイナンス・ペイ、ブラジルの国営決済システム「Pix」と統合──即時レアル決済に対応
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=144.06円)