ビットコイン(BTC)2025年の価格予想：9万ドルを突破できるか？

機関投資家の買い増しやブラックロックのETF資金流入の影響を受け、多くの企業がBTC購入を発表したことで、ビットコイン価格は85,000ドルを突破し、大幅に反発しました。

ビットコイン（BTC）の価格は一時、80,000ドルから84,000ドルのレンジで推移し、回復の兆しが見られませんでした。

しかし、マクロ経済の改善、特に世界的な流動性指数の上昇や機関投資家の関心の高まりを背景に、多くの投資家がBTCおよび仮想通貨市場の回復に楽観的な見方を示しています。

本記事では、2025年のビットコイン価格を分析し、今後の動向を予測します。

出典：コインチェック

ビットコイン（BTC）、85,000ドル超えの反発

2025年3月31日の市場全面売りによってビットコイン（BTC）は一時下落しましたが、翌日4月1日には3.7%反発しました。この上昇の主な要因として、複数の米国企業がBTC購入を発表したこと、そして4月2日（水）に予定されている米議会のステーブルコイン規制審議が挙げられます。

TradingViewのデータによると、ビットコインは82,550ドルで取引を開始し、その後3.7%上昇し、85,499ドルの水準を回復しました。

執筆時点ではBTC価格は85,149ドルのサポートレベルまで若干調整されましたが、取引量の増加が現在の価格帯での買い支えを示唆しています。

一方、トランプ前大統領の関税政策に対する不確実性が市場の売り圧力を強め、月曜日には仮想通貨市場全体が下落しました。データ分析プラットフォームFairsideによると、月曜日のビットコインETFの純流出額は6,060万ドルに達し、3月14日以来初めて数日連続で流出が発生しました。

米国企業のBTC購入発表

取引データによると、ブラックロックのIBIT ETFは1,500万ドルのBTC流入を記録し、際立った成績を示しました。（2025年3月31日Farside調べ）

ブラックロックのCEOであるラリー・フィンク氏は株主向けの年次書簡の中で、国家債務の増加が懸念される中、ビットコインが米ドルに代わる世界の主要準備通貨としての地位を確立する可能性があると示唆しました。

また、特に世界の国家債務が増加する中で、ビットコインは従来の法定通貨システムの代替手段として認識されつつあると指摘しました。

さらに、MicroStrategy、Tether、日本のMetaplanetなどの企業が、過去24時間以内に新たなビットコインの購入を発表しました。

楽観的なマクロ経済環境がビットコインの価格上昇を示唆

Alpha Extractの最新のグローバル流動性ヒートマップによると、市場は「転換期」にあり、リスク選好が高まっている状況です。歴史的に見ても、このような流動性の変化はビットコインの大幅な上昇を後押しする傾向にあります。

世界的な流動性指数の上昇は、投資可能な資本の増加を意味し、リスク選好の強化につながります。

Alpha Extractの分析によると、「流動性が高まると、通常は強気相場が続く」とされており、この傾向が続けば、ビットコイン市場は今後「ブレイクアウト（突破）」する可能性が高まります。

ビットコインの今後の見通し・将来性

出典：crypto times

機関投資家の関心が継続

機関投資家のビットコインへの関心は依然として高く、ETF市場の動向からもその傾向が見て取れます。例えば、FidelityのFBTCは1,990万ドルの資金流出を記録し、GrayscaleのGBTCも月曜日に3,260万ドルの流出を確認しました。一方、ブラックロックのIBIT ETFは依然として資金流入を維持しています。

ブラックロックIBIT ETFの資金流入が続く

ETF市場は機関投資家の市場センチメントを示す重要な指標であり、IBITへの継続的な資金流入は、ビットコインの長期的な成長への信頼感を示唆しています。

分析によると、IBITへの資金流入が継続する場合、ビットコイン価格は82,500ドル以上を維持し、今週中に85,000ドルのレジスタンスを試す可能性があります。

取引所の売り圧力が減少

オンチェーンアナリストのAxle Adler Jr.によると、取引所での売り圧力は1日あたり81,000BTCから29,000BTCに減少しました。彼はこの状況を「非対称的な需要ゾーン」と表現しましたが、即座に価格が上昇するとは限らないとも指摘しました。

また、ビットコインは10万ドルの高値以来、利益確定の売りを吸収してきましたが、4月と5月には価格が調整しながら推移する可能性があると述べています。この動きは、将来の価格急騰の前触れとなる可能性があります。

ビットコイン2025年の価格予測とテクニカル指標分析

ビットコイン価格予測の指標によると、執筆時点でBTCは85,078ドルまで急上昇し、1日で3.06%の上昇を記録しました。

ボリンジャーバンドの分析では、価格変動の拡大が示されており、88,244ドルの上限バンドまでのさらなる上昇が期待できます。しかし、この水準を突破できなかった場合、82,500ドルへの調整が発生する可能性があり、さらに下落すれば下限バンドの80,749ドルがサポートとして機能するでしょう。

MACD（移動平均収束拡散）ヒストグラムでは、強気のクロスが発生し、青色のMACDラインが上向きに転じています。これは上昇の勢いが強まっていることを示しますが、依然として指標自体はマイナス圏にあり、継続的な弱気圧力も存在しています。シグナルラインを明確に上回ることが確認されれば、さらなる上昇の可能性が高まるでしょう。

BTCが85,500ドルを突破すれば、88,000ドルまでの上昇が期待されます。一方、84,500ドルを維持できなかった場合、売り圧力が高まり82,500ドルの再テストが発生する可能性があります。トレーダーは、ETFの資金流入やマクロ経済の動向を注視しながら判断することが重要です。強気の流れが見られるものの、88,244ドルの強力なレジスタンスを突破することで、本格的な上昇トレンドが確定するでしょう。

ビットコインは90,000ドル（1,350万円）の大台を突破できるか？

グローバル流動性指数の上昇がビットコイン価格の強気予測を支えており、次の主要なターゲットは90,000ドル（1,350万円相当）となります。ただし、BTCがこの価格に到達する前に、一時的に80,000ドルを割り込む可能性も考えられます。

主要取引所における売り圧力が低下しており、売り手はすでに疲弊しているため、買い手が市場を主導する環境が整いつつあります。

CoinGlassのデータによると、BTC価格が90,000ドルに達した場合、約20億ドル相当のショートポジション（空売り）が強制的に清算される可能性があります。一方、78,140ドルまで下落した場合は、17.7億ドル相当のロングポジション（買い注文）が清算されることになります。

空売りを仕掛けている投資家にとって、BTC価格の重要な水準は、84,872ドル、86,126ドル、87,050ドル、そして88,880～89,500ドルのレンジとなっています。

2025年のビットコイン価格予想まとめ

マクロ経済の動向や機関投資家の関心の高まりなど、さまざまな要因を考慮すると、ビットコイン価格は今後上昇する可能性が高いと考えられます。

ただし、底値が確定するまでには時間がかかることが多く、上昇トレンドが本格化する前に短期的な価格変動が発生することも想定されます。

グローバル流動性指数の上昇や取引所での売り圧力の低下を考慮すると、近い将来、BTCが90,000ドルの大台を突破する可能性は十分に高いでしょう。

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