米国Iボンド利回り急落…一時9%→現在2%台、売るべきか保有すべきか(2025年8月最新)
米国財務省が発行するインインフレ連動債「Iボンド」の利回りが大幅に低下している。2022年に9%台を記録したが、現在は2%台前半まで下落。投資家の間で「売却すべきか」「保有を続けるべきか」議論が活発化している。本記事では、Iボンドの特徴や最新利回り動向、専門家の見解を詳しく解説する。
Iボンドとは?基本仕組みを解説
Iボンド(Series I Savings Bonds)は、米国財務省が発行するインインフレ連動型貯蓄債券だ。元本がインインフレ率に連動して増加する仕組みで、物価上昇局面で有力な投資手段として注目されてきた。固定金利部分と変動金利部分(CPi連動)から構成され、半年ごとに利回りが見直される。
利回りの推移:ピーク時9%から現在2.86%へ
2021年後半から2022年にかけて、米国のインフレ率が急騰した影響で、Iボンドの利回りは過去最高水準に達した。特に2022年5月~10月に発行された債券は9.62%という驚異的な利回りを記録。しかし、2023年以降のインフレ沈静化に伴い、2025年5月時点での新規発行分の利回りは2.86%まで低下している。
| 期間 | 利回り |
|---|---|
| 2022年5-10月 | 9.62% |
| 2023年11月-2024年4月 | 5.27% |
| 2025年5月-10月 | 2.86% |
専門家の見解:売却vs保有
売却を推奨する意見
金融プランンナーのショーン・ベズニッキ氏は「6ヶ月物の米国債利回りが約5%で、Iボンドを保有し続けるメリットは薄れた」と指摘。「特に1年未満の保有では利息がほとんど得られないため、流動性の高い他の資産に移すべき」と助言する。
保有継続を推奨する意見
一方、ポートフォリオマネージャーのフアン・ヘルナンデス氏は「インフレ再燃時に備えたヘッジとしての価値は依然高い」と主張。「今後5年間で3回以上の利上げが予想される状況では、ポートフォリオの10-15%をIボンドに割り当てるのが適切」と述べる。
投資家が考慮すべき4つのポイント
1. 最低保有期間:1年未満の売却は不可
2. 早期売却ペナルティ:5年未満の場合、最終3ヶ月分の利息を喪失
3. 税制優遇:連邦税は繰り延べ可能、州税・地方税が非課税
4. 購入上限:年間1万ドル(電子+紙幣)
BTCCアナリストチームの見解
「2021-2022年に高利回りで購入したIボンドは、現在でも実質利回りで優位性があるケースが多い」と分析。「ただし、新規購入の魅力は低下しており、短期資金の運用には適さない」と指摘する。インインフレヘッジが必要な投資家には、分散投資の一環として保有継続を提案している。
今後の見通しと投資戦略
米国労働省の最新CPIデータ(2025年7月)によると、インフレ率は前年比3.0%と緩やかな上昇傾向。FRBの利上げペース次第では、2025年11月の次回利回り見直し時に若干の上昇も予想される。投資家は、自身の投資期間やリスク許容度に応じて戦略を決定する必要がある。
よくある質問
Iボンドの利回りはどう決まる?
固定金利(発行時に決定)と変動金利(CPIに連動)の組み合わせで決定されます。2025年5月現在の内訳は固定0.5%+変動2.36%です。
購入方法は?
米国財務省のTreaSuryDirectウェブサイトから電子購入が可能です。紙幣での購入は年間5,000ドルが上限。
税金の扱いは?
利息は連邦税の対象ですが、州・地方税は非課税です。教育目的で使用する場合、一定条件で連邦税も免除されます。