米企業の自社株買い、20年で最低水準に···バイバック収益率2%急落(2025年9月11日)
米国企業の自社株買い(バイバック)が過去20年間で最低水準に落ち込み、S&P 500企業のバイバック収益率が2%急落したことが明らかになりました。金融アナリストらは、企業の現金保有戦略の変化や経済的不確実性が背景にあると指摘しています。特にテクノロジー大手企業のバイバック減少が顕著で、市場全体に影響を与えている状況です。
バイバック収益率が2%急落、20年で最低水準に
最新のデータによると、S&P 500企業のバイバック収益率は前年比2%減の2.6%まで低下し、2005年以来の低水準を記録しました。特に注目されるのは、2008-2009年の金融危機時を除けば、過去20年間で最も低いレベルである点です。BTCCの金融アナリストチームは「企業が現金をより慎重に管理するようになったことが主な要因」と分析しています。
テクノロジーセクターの動向が市場に影響
従来、バイバックを積極的に行ってきたテクノロジー大手企業の動きが鈍化していることが、市場全体に波及効果をもたらしています。あるデータでは、S&P 500企業のうち54社が過去10年間でバイバックを9年間実施していたものの、残り1年間は1%未満にとどまりました。この傾向は、企業が成長投資や債務返済に資金を振り向けていることを示唆しています。
2026年の見通しと市場予測
一部のアナリストは、2026年までにS&P 500のバイバックが12%増加し、1日当たり2000億ドル(約1660億円)に達すると予測しています。しかし、現時点では「企業の現金保有戦略がより保守的になっている」との見方が優勢です。ある調査では、今後10年間の平均バイバック収益率が15%と予想されるS&P 500に対し、12%程度にとどまるとの見通しも示されています。
投資家への影響と市場反応
「現金保有が増える中、バイバック収益率の低下は避けられない流れ」とある市場関係者は指摘します。実際、6月のデータでは37兆6000億円(34兆2000億円)の市場価値が10%減少しました。この傾向は、6月25日の1243.15ポイントをピークに反転した後、持続的な下落傾向を示しています。
PER比較と企業評価
注目すべきは、バイバックを実施している54社の株価収益率(PER)が平均18倍であるのに対し、S&P 500全体では20倍に達している点です。特に過去10年間で15%のバイバックを実施してきた企業のPERが12%にとどまっていることは、投資家の選別眼が厳しくなっていることを示唆します。
よくある質問
バイバック収益率の低下はなぜ問題なのですか?
バイバック収益率の低下は、企業が株主への還元よりも内部留保を重視していることを示す指標であり、長期的な株価上昇圧力が弱まる可能性があるためです。
どのセクターが最も影響を受けていますか?
従来バイバックを積極的に行ってきたテクノロジーセクターの影響が特に大きく、市場全体に波及効果を与えています。
この傾向はいつまで続くと予想されますか?
専門家の間では、少なくとも2026年までは現在の傾向が続くと見る向きが強いですが、経済環境の変化によっては早期に反転する可能性もあります。