【戦略転換】ネクソン親会社NXC、仮想通貨取引所事業から完全撤退へ──しかしBTC 1,717枚は堅持
韓国ゲーム大手ネクソンの持株会社NXCが仮想通貨取引所事業からの完全撤退を決断した。同社は2025年中に保有する取引所2社を売却し、仮想通貨保有残高も15.2%削減したが、ネクソン単体で保有するビットコイン1,717枚(約1,500億ウォン相当)は手放さない方針を明らかにした。事業ポートフォリオを再編し、欧州産業ソリューションなど新たな成長分野へ資源を集中させる戦略的転換を示している。
ビットスタンプ売却、コルビット全量処分──取引所事業から完全撤退
NXCは2018年にベルギー子会社NXMHを通じて欧州大手取引所ビットスタンプを買収したが、2025年に米オンライン証券ロビンフッドへ約2億ドル(約318億円)で売却。連結子会社から除外された。
国内取引所コルビットについても、2026年2月5日の取締役会決議で保有株全量の処分を決定した。買い手はミレエセットコンサルティングで、NXC(60.5%)とSKプラネット(31.5%)の保有分を合わせた計92%を約1,335億ウォン(約143億円)で取得している。コルビットは2013年設立の韓国初の仮想通貨取引所で、NXCが2017年に約912億ウォンで買収していた。
2018年の設立後わずか2年で清算されたトレーディングプラットフォーム「アクイスコリア」を含め、NXCが構築してきた仮想通貨取引所ポートフォリオは、事実上すべて清算された形だ。
仮想通貨保有残高は15.2%減──ネクソン単体のBTC 1,717枚は不変
連結ベースでの仮想通貨保有残高は、2025年末時点でBTC
BTC 2,356枚、ETH
ETH 22,420枚の計1,476億ウォン(約159億円)。前年の1,740億ウォンから15.2%減少した。
一方、東証プライム上場のネクソン(3659)が保有する1,717 BTCについては、2021年4月の一括購入以降、売買は行われていない。JinaCoinの国内上場企業BTC保有ランキングによると、平均取得単価は約644.6万円($40.4K)で、執筆時点の含み益は約84億円(+75.5%)となっている。NXC連結のBTC 2,356枚との差分(約639枚)は、NXC本体や他のグループ子会社が別途保有しているものとみられる。
仮想通貨から欧州産業ソリューションへ──事業ポートフォリオを再編
取引所事業の整理と並行して、NXCは新たな事業領域の取り込みを進めている。2026年2月にはNXMHを通じて欧州の産業用ソリューション企業CLI Group B.V.の持分を取得し、連結子会社に編入した。仮想通貨関連事業の縮小と欧州産業ソリューション企業の編入は、同グループの事業構造再編を鮮明にしている。
なお、ネクソンが開発する「メイプルストーリー ユニバース」のブロックチェーン基盤トークン「NXPC」については、2025年に10億枚が発行され、約384万枚が焼却済み。報告書には、総発行量の76.6%が未流通であり「追加売却により市場価格の希薄化要因となりうる」とのリスクも明記されている。
関連:国内上場企業ビットコイン保有ランキング
情報ソース:NXC第37期連結監査報告書(金融監督院電子公示システム)、DigitalToday
※1ドル=159円、1ウォン=約0.1075円で算出
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