リップルがサークル買収額を2.9兆円に急増—決済インフラ支配へ巨額賭ける

リップルがついに本気を見せた—競合サークルの買収額を2.9兆円に引き上げ、グローバル決済戦争で覇権を狙う。
「規制回避のプロ」が今度は法定通貨ゲートキーパーを買収?業界は懐疑的な目を向けつつ、XRP保有者は値上がりを期待。
中央集権化への道を突き進むリップル—皮肉にも「分散型」を謳った暗号業界の現実を露呈。
買収額引き上げの背景と狙い
リップル社は4月下旬、サークルに対し当初40億から50億ドル(約5,800億円から7,250億円)での買収を提案したが、サークル側はこれを拒否した。サークル側は「現在SECとの公開前の沈黙期間中である」として、コメントを控えている。
リップルがサークル買収に積極的な姿勢を示す背景には、決済インフラ分野での地位強化がある。もしリップルがサークルを買収すれば、グローバルな決済標準としてリップル(XRP)の役割が大きく拡大する可能性がある。特に注目すべきは、USDCの時価総額が約600億ドル(約8兆7,000億円)に達し、ステーブルコイン市場の約26%を占める第2位の規模である点だ。
リップルは昨年12月、独自のステーブルコイン「リップルUSD(RLUSD)」を立ち上げたばかり。RLUSDの時価総額は現在約3億1,700万ドル(約460億円)で、前月比で87%の成長を見せており、月間の送金量は8億6,000万ドルに達している。
サークルのIPO計画と市場環境
一方、サークルは今年4月初旬にニューヨーク証券取引所(NYSE)へのIPO申請書類を提出しており、ティッカーシンボル「CRCL」でNYSEに上場する計画を明らかにしている。JPモルガン・チェースとシティグループが主幹事を務め、サークルのIPOによる企業価値評価は40億から50億ドルとされている。
サークルの2024年の収益は16億7,000万ドル(約2,425億円)で、前年比16%増を記録した。しかし、純利益は約1億5,600万ドル(約226億円)で、前年の2億6,800万ドルから41.8%減少した。
現在の米国政権下における仮想通貨(仮想通貨)に好意的な政策は、新しい仮想通貨業界におけるM&AやIPO活動を後押ししている。
ドナルド・トランプ大統領は、議会の夏季休暇前にステーブルコイン関連法案に署名したいと表明している。このような規制環境の改善が、サークルの上場やリップルによる買収提案の背景にあると見られている。
関係者の発言と市場の見方
買収提案に関する憶測が広がる中、リップルのデイブ・シュワルツ最高技術責任者(CTO)は軽妙に「60億ドルだが、これが最終提案だ」とコメントし、交渉継続の可能性を示唆した。
しかし専門家の間では、提示された200億ドルという買収額が妥当かどうかについて意見が分かれている。元ゴールドマン・サックスやブラックストーンの関係者で、現在はWeb3教育企業のイージーAの共同創業者であるドム・クォックは、通常の企業買収プレミアムを考慮すると、60億から65億ドルが妥当な最終オファーになるだろうと分析している。
一方、XRPの法的支援者として知られるジョン・ディートン弁護士は「100億ドルの取引が非現実的ではない」との見解を示している。
サークルのIPOへの強い意向が、依然として買収実現の障壁となる可能性は高い。しかし、リップルのような主要アルトコインの動きは、USDCのような主要ステーブルコインだけでなく、他の多くのアルトコイン市場にも大きな影響を与える可能性がある。