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クアルコム、現代自動車・ZF・リーフモーターと戦略的提携…1500テラOPSの自動運転チップ市場を攻略

クアルコム、現代自動車・ZF・リーフモーターと戦略的提携…1500テラOPSの自動運転チップ市場を攻略

Published:
2026-01-11 21:07:01


半導体大手のクアルコムが自動車業界向けの次世代自動運転ソリューションで大きな動きを見せている。現代自動車、ZF、リーフモーターの3社と組むことで、業界をリードする1500テラOPS(1秒間に1500兆回の演算処理)性能を持つ自動運転チップ「D19」の開発を加速させる。この提携は2024年1月に正式発表され、2030年までに18種類の車種への導入を目指す。

なぜクアルコムの自動運転チップが注目されているのか?

クアルコムの新チップ「D19」は、従来の自動運転ソリューションを大きく上回る性能を誇る。2つのSA8797Pプロセッサを搭載し、AI処理能力は1500テラOPSに達する。これは現在市場に出回っているほとんどの競合製品の3倍以上の性能だ。特に、深層学習に特化した設計になっており、複雑な都市環境での自動運転に必要なリアルタイム処理を可能にする。

業界アナリストのJames Wang氏(BTCCリサーチチーム)は「この性能レベルは、完全自動運転(レベル5)の実現に必要な計算能力を初めて満たした」と評価する。同チップは2025年から量産が開始され、最初の商用モデルは現代自動車の新型SUVに搭載される予定だ。

3社連合の戦略的意義とは?

この提携のユニークな点は、自動車メーカー(現代自動車)、サプライヤー(ZF)、新興EVメーカー(リーフモーター)という異なる立場の企業が参加していることだ。ZFのProAIプラットフォームとクアルコムのチップ技術、現代自動車の量産ノウハウが組み合わさることで、業界標準となり得るソリューションが生まれる可能性がある。

特に注目すべきは、このシステムがソフトウェア定義車両(SDV)向けに最適化されている点だ。OTA(無線アップデート)機能により、販売後の性能向上や新機能追加が可能になる。クアルコムの広報担当は「これは単なるチップではなく、自動車の進化を支えるプラットフォーム」と強調する。

市場への影響と今後の展開

調査会社Wccftechの報告によると、自動運転チップ市場は2030年までに680億ドル(約99兆円)規模に成長すると予想されている。クアルコムの今回の動きは、この巨大市場での主導権争いを激化させるだろう。競合のNVIDIAやインテルも同様の高性能チップを開発中だが、クアルコムは自動車メーカーとの強固な関係を武器に優位に立とうとしている。

現代自動車の技術責任者は「この協業により、2028年までに1000億ドル(約145兆円)規模の収益創出を見込んでいる」と述べ、期待の大きさをうかがわせた。リーフモーターはこの技術を活用し、2025年に新型EVを発売する計画だ。

技術的なブレークスルー

D19チップの革新性は、エネルギー効率の高さにもある。従来の自動運転システムに比べ、消費電力を最大60%削減しながら、3倍の処理能力を実現した。これは電気自動車の航続距離延伸に直接寄与する重要な進歩だ。

また、このプラットフォームは「PlEOS」と呼ばれる独自OS上で動作し、3K/4K解像度の複数カメラからの入力を同時処理できる。駐車支援から高速道路での完全自動運転まで、幅広いADAS(先進運転支援システム)機能をサポートする。

今後の課題と展望

しかし、技術的な進歩にもかかわらず、規制の遅れが市場普及のボトルネックになっている。各国の自動運転に関する法律整備が追いついておらず、完全自動運転の実現にはまだ時間がかかりそうだ。

それでも、クアルコムのCEOは「技術的には2027年までにレベル5自動運転を実現可能」と楽観的だ。今回の提携が自動車産業のデジタル変革を加速させることは間違いないだろう。

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