アルメニア、エネルギー主権のためにSMR検討…韓国型原発輸出の「ゴールデンタイム」到来(2026年)
アルメニア政府が小型モジュール原子炉(SMR)の導入を検討していることが明らかになり、韓国型原発技術の輸出拡大に向けた新たな機会が訪れている。2026年2月現在、アルメニア外相はエネルギー安全保障強化のためSMR技術の導入を積極的に推進しており、韓国企業との協力可能性に言及した。
アルメニアがSMR導入を検討する背景は?
アルメニアのアララト・ミルゾヤン外相は最近のインタビューで、2036年までにエネルギー自給率向上を目指す国家戦略の一環としてSMR技術の導入を検討していることを明らかにした。同国は現在、電力需要の約60%をロシアからの天然ガス輸入に依存しており、エネルギー安全保障の観点から分散型電源としてSMRに注目している。
特に、韓国が開発中の「i-SMR」(170MW級)は、従来の大型原発(77MW)や他の小型炉(55MW)と比較して建設コストが低く、設置場所の制約が少ない点が評価されている。アルメニア政府関係者は「韓国型SMRの技術力とUAEでの建設実績が印象的だった」と述べ、韓国企業との協力に前向きな姿勢を示している。
韓国型SMR「i-SMR」の競争力は?
韓国水力原子力(KHNP)が開発中のi-SMRは、5つの主要技術革新を特徴とする次世代小型炉だ。「建設期間短縮」「コスト削減」「安全性向上」を3本柱としており、従来の原子力プラントに比べて建設期間を60%短縮できるとされる。
産業通商資源部の関係者は「i-SMRは『On-time, On-budget』をモットーに、UAEバラカ原建設計画で実証された韓国の建設ノウハウが詰まっている」と説明。特に、アルメニアのような小規模電力網を持つ国々にとって、柔軟な容量設計が可能な点が大きなメリットだと指摘する。
今後の展望と課題
専門家によれば、アルメニア市場でのSMR導入にはまだいくつかのハードルが残っている。現地の規制環境整備や人材育成、資金調達などが主な課題として挙げられる。しかし、韓国政府関係者は「10年以内に123カ国でSMR需要が発生する」との予測を示し、アルメニアを重要なパイロットケースと位置付けている。
金融アナリストのジョン・キム氏(仮名)は「SMR市場は2030年までに約1500億ドル規模に成長すると予想されており、韓国企業にとっては原子力輸出多角化の絶好の機会だ」と指摘。特に、ロシアの影響力が強い旧ソ連圏での事業展開は地政学的にも重要な意味を持つと分析する。
今後の展開として、2026年中に韓アルメニア間で政府レベル協議が行われる予定だ。成功すれば、中央アジアや東欧諸国への韓国型SMR普及の突破口となる可能性がある。