英国反詐欺局、Basis Marketsから2800万ドルを詐取した疑いで2名を逮捕
英国の重大詐欺対策局(SFO)は、仮想通貨プラットフォーム「Basis Markets」から約2800万ドル(約42億円)を不正に取得した疑いで2名の男性を逮捕しました。この事件は2023年から続く調査の一環で、NFT取引を悪用した大規模な金融詐欺として注目を集めています。当局は国際的な捜査ネットワークと連携し、デジタル資産を利用した新たな金融犯罪の手口解明に乗り出しています。
事件の概要
逮捕された2名は、2021年11月にBasis Marketsプラットフォーム上で行われたNFT取引を悪用し、投資家から資金を騙し取った疑いが持たれています。SFOの発表によると、容疑者らは「デルタヘッジ」と呼ばれる高度な取引戦略を装い、約32,000 SOL(当時約700万ドル相当)と2,070万USDCを不正に取得しました。この事件は米国商品先物取引委員会(CFTC)も調査に参加しており、国際的な金融犯罪としての側面を持っています。

捜査の経緯
SFOのニック・エフグレイブ局長は「デジタル資産を利用した洗練された金融詐欺が増加している」と指摘。今回の事件では、Crypto Sleuth Investigationsなどの専門チームがブロックチェーン分析を担当し、資金の流れを追跡しました。2022年6月にはCFTCが関連人物のADAm Cobb-Webb氏に対して取引制限措置を発動。2023年8月には同氏に1500万ドルの罰金が科せられるなど、国際的な捜査が進められていました。
Basis Marketsの背景
被害に遭ったBasis Marketsは、デリバティブ取引に特化した仮想通貨プラットフォームで、最盛期には10億ドル以上の資産を管理していました。しかし2022年12月、TVL(預け入れ総額)が急激に減少。NFT担保ローン事業を展開していましたが、約18,000ドル相当の資産が不正に移動されたことが発覚しました。当時、プラットフォーム側は「技術的な問題」と説明していましたが、実際には組織的な資金流用が行われていたとみられています。
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業界への影響
BTCCのアナリストチームは「この事件はDeFiプロジェクトのガバナンスとコンプライアンスの重要性を改めて浮き彫りにした」とコメント。仮想通貨市場では2023年以降、規制当局の監視が強化されており、主要取引所ではKYC(本人確認)手続きの厳格化が進められています。Coinmarketcapのデータによると、グローバルな仮想通貨規制に関する議論は前年比40%増加しており、投資家保護に向けた動きが加速しています。
今後の展開
SFOは今後、逮捕された2名の裁判手続きを進める方針です。刑事罰に加え、没収手続きを通じて被害者への資金返還を目指すとしています。専門家の間では「NFTやDeFiを悪用した金融犯罪に対処するため、国際的な協力枠組みの強化が必要」との指摘が上がっています。今回の事件をきっかけに、英国では2025年をめどに仮想通貨関連法の改正作業が進められる見込みです。
投資家へのアドバイス
仮想通貨投資においては、以下の点に注意が必要です:
- プロジェクトの実績チームを徹底的に調査
- スマートコントラクトの監査報告書を確認
- 規制当局の警告リストを定期的にチェック
- 資産を単一プラットフォームに集中させない
※本記事は投資アドバイスではありません。仮想通貨取引には高いリスクが伴います。