韓国CBDC推進がストップ?ステーブルコイン台頭で政策転換の背景を徹底解説
- なぜ韓国はCBDC開発を中断したのか?
- 民間銀行の対応は?CBDCからステーブルコインへシフト
- 韓国投資家の仮想資産保有率14%…市場規模が株式市場を上回る
- 重要なポイント
- 韓国CBDCとステーブルコイン政策に関するQ&A
韓国銀行が進めてきた中央銀行デジタル通貨(CBDC)の実証実験が突然中断された。2025年6月30日、韓国銀行はブルームバーグとのインタビューで、ステーブルコイン政策の方向性が明確になるまでCBDC推進を保留することを正式に確認。この政策転換の背景には、イ・ジェミョン大統領のステーブルコイン推進政策と、民間銀行の強い反発があった。本記事では、韓国金融市場の最新動向を多角的に分析する。
なぜ韓国はCBDC開発を中断したのか?
韓国銀行が2025年4月から進めていたCBDC実証実験が事実上停止状態に陥っている。7つの民間銀行が参加していたこのプロジェクトは、10万人の一般市民が参加する大規模なテストを経ていたが、政治的な方針転換により急ブレーキがかかった形だ。
金融業界の高官は「政府のステーブルコイン政策が明確になるまで、韓国銀行はCBDC推進を見合わせるだろう」と述べており、これは新大統領イ・ジェミョンの金融政策が直接影響を与えたと見られている。イ大統領は就任後、ステーブルコインが国内金融システムの空白を埋める可能性を強調し、少なくとも50億ウォン(約37万ドル)の準備金を持つ企業にもステーブルコイン発行を許可する大胆な規制緩和案を打ち出していた。

しかし、韓国銀行内部では懸念の声も上がっている。リュ・サンデ副総裁は「消費者保護と市場への衝撃緩和を考慮した漸進的な導入が必要」と警告し、銀行主導のステーブルコイン発行が無秩序に進められるべきではないと指摘した。
民間銀行の対応は?CBDCからステーブルコインへシフト
韓国の主要銀行8行はすでにウォンベースのステーブルコイン共同発行に向けて動き出している。CBDC実証実験への参加に消極的だった背景には、過度なコスト負担と商用化の見通しの不透明さがあった。
ある銀行関係者は「明確なロードマップがない状況で巨額の費用だけがかかる」と不満を表明。実際、2025年4月1日から6月30日まで行われた第1段階実験だけでも莫大な予算が投入されたが、第2段階は参加店舗拡大と送金機能追加を予定していたものの、2025年下半期から2026年初めに延期される見込みだ。
銀行側がCBDCよりステーブルコインに注目する理由は明確だ。収益化の可能性が高く、既存の金融サービスと組み合わせやすいためで、特に若年層を中心に急成長する仮想資産市場への参入手段としても期待されている。
韓国投資家の仮想資産保有率14%…市場規模が株式市場を上回る
最新調査によると、韓国で仮想資産取引に参加している人口は1,800万人を突破し、国内株式市場(コスピ・コスダック)を凌駕する規模に成長した。20-59歳の韓国人の半数以上が仮想資産取引経験を持ち、4人に1人が現在もデジタル資産を保有している。
特徴的なのは、複数の取引所にアカウントを開設して資産を分散管理する投資家が多い点だ。BTCCを含む主要取引所の利用者は急増しており、全体の投資ポートフォリオに占める仮想資産の割合は平均14%に達する。これは預金や保険商品を上回る水準で、韓国社会における仮想資産の浸透度を示唆している。
重要なポイント
- 政府のステーブルコイン政策待ちで韓国銀行がCBDC実証を保留
- 民間銀行は独自ステーブルコイン発行に注力、CBDCから戦略転換
- 韓国投資家の仮想資産保有率14%、市場規模が株式市場を超える
- 若年層中心に仮想資産が急速普及、4人に1人が現在も保有
韓国CBDCとステーブルコイン政策に関するQ&A
韓国銀行がCBDC実証を中断した理由は?
主な理由は2つあります。第一に、2025年に就任したイ・ジェミョン大統領がステーブルコイン推進政策を打ち出したこと。第二に、民間銀行が過度なコスト負担を問題視し、CBDC実証への参加に消極的になったことです。
韓国でステーブルコインが注目される背景は?
収益化の可能性が高く、既存金融サービスとの親和性が良いためです。特に50億ウォン以上の準備金があれば発行可能とする政府案が市場の期待を集めています。
韓国投資家の仮想資産保有状況は?
20-59歳の半数以上が取引経験を持ち、4人に1人が現在も保有。ポートフォリオに占める割合は平均14%で、若年層を中心に普及が進んでいます。