孫正義氏、トランプ氏と手を組み米国に807兆円を投資…「AI産業団地」構築へ
ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長が、米国で大規模なAI産業団地の建設を計画している。トランプ元大統領との協力により、総額807兆円(5500億ドル)規模の投資が見込まれるプロジェクトで、2026年までにTSMCなど半導体大手の参加を得て実施される予定だ。
AI産業革命の拠点「トランプ・インダストリアル・パークス」
ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)によると、孫氏はトランプ氏と協力し、米国内に「AI産業団地」とも呼べる大規模な産業施設群を建設する計画を進めている。このプロジェクトは「トランプ・インダストリアル・パークス」と命名され、AI関連技術の研究開発から製造までを一貫して行う世界最大級の拠点となる見込みだ。
投資総額は5500億ドル(約807兆円)に上り、このうち90%をソフトバンクグループが負担する。プロジェクトには半導体製造のTSMCやSKハイニックスなどが参加し、AIチップの生産から応用技術開発までを網羅する予定だ。
TSMCの大規模投資とAIチップ生産
プロジェクトの中核を担うのがTSMCだ。同社は3つの半導体工場を建設予定で、総投資額は650億ドルから1650億ドル(約9.5兆~24.2兆円)に上る見込み。特にAI向け半導体の生産に注力し、300億ドル(約4.4兆円)を投じて専用工場を建設する計画だ。
孫氏は「このプロジェクトにより、米国がAI技術のグローバルリーダーとしての地位を確立する」と述べ、米国製造業の復興と技術主権の確保を強調している。トランプ氏も「これは米国第一主義の具体化だ」とコメントし、政権復帰した場合の重点政策として位置付けている。
業界再編と今後の展望
この超大規模プロジェクトは、半導体産業のサプライチェーン再編を加速させる可能性が高い。特にHBM(高帯域幅メモリ)などの先端技術をめぐり、サムスン電子など韓国企業との協力・競争が激化する見通しだ。
専門家は「AI時代の覇権を握るための国家的プロジェクト」と評価する一方、巨額投資に伴うリスクも指摘している。プロジェクトの成否は、今後の米国政権の産業政策や国際情勢に大きく左右されるとみられる。