イラン空爆で債券売り加速、長期米国債利回り上昇へ
中東情勢の緊迫化を受け、投資家が長期米国債を売却、利回りは上昇基調に。過去の両国間衝突時のパターンを踏まえると、この市場反応は数週間継続する可能性がある。
ブルームバーグ分析によれば、2024年4月のイランミサイル攻撃時と昨年10月の緊張激化時には、いずれも10年債利回りが急上昇後、約30日間高水準を維持した経緯がある。
今次攻撃開始以降、10年債利回りは原油価格急騰を背景に9ベーシスポイント上昇。イスラエル側は「核施設関連拠点を標的とした」と主張し、週末にかけて緊張がさらに深刻化。

イラン国営メディアによれば、イスラエルドローンが南部サウスパースガス田を攻撃。これにより核協議中止・死傷者増加・エネルギー市場の乱高下が発生。月曜時点でWTI原油は0.7%上昇の73.50ドル、ブレント原油は0.48%高の74.64ドル/バレル。
原油・戦争リスクでインフレ懸険が投資家行動を駆動
市場は典型的なリスクオフ反応を示した: 原油高・金高・ドル高・株安。この混乱が債券市場にも波及。
10年債利回りは1bp上昇の4.432%、2年債は2bp上昇の3.974%。原油再高騰を受けたインフレリスクの再評価が急ピッチで進む。
トランプ大統領の新関税発動がインフレ懸念に拍車をかけ、米国債務見通しも警戒感を増幅。この複合要因が債券保有者の慎重姿勢を強め、政府への資金提供にはより高い利回りを要求。中東情勢の悪化がさらなるリスク要因として追加された。

米国債利回り曲線全体が変容中。短期利回りに比べ、10年債を中心とした長期利回りの上昇幅が顕著で、曲線のスティープ化が進行。これは市場が将来的なインフレ拡大や財政支出増を予想している典型的なシグナル。
5月の消費者物価指数は予想を下回ったものの、投資家の警戒感は解けず。焦点はFRBの対応如何に移行。
今週開催されるFOMCでは96%の確率で利据え置きが予想されるが、中東紛争が長期化すれば長期債への圧力は持続する見込み。
翻訳者: R4v3nX