トランプ氏「気候変動は詐欺」と発言...オバマ環境政策を16年ぶりに覆す
米国環境保護庁(EPA)は29日、オバマ前政権時代に導入された自動車排ガス規制を大幅に緩和する新規則を発表した。トランプ大統領は「気候変動はでっち上げ」と繰り返し主張しており、これにより16年間続いた環境政策が大きく転換されることになった。自動車業界からは歓迎の声が上がる一方、環境団体は強く反発している。
EPAが自動車排ガス規制を大幅緩和
EPAは29日、2026年モデルまでの自動車・軽トラックの燃費基準をオバマ政権時代の目標値から後退させる新規則を発表した。これにより、自動車メーカーは年間約1000億ドルのコスト削減が見込まれるという。トランプ政権は「現実的な基準」と主張しているが、環境保護団体は「気候変動対策の後退」と批判している。
トランプ氏の「気候変動懐疑論」が政策に反映
トランプ大統領は就任以来、「気候変動は中国のでっち上げ」と繰り返し主張してきた。今回の規制緩和は、そうした考え方が具体的な政策として実現した形だ。大統領はツイッターで「自動車産業を救う決断」と自画自賛したが、専門家からは「環境技術での国際競争力低下を招く」との指摘も出ている。
業界の反応は二分
米自動車業界団体は「雇用保護につながる」と歓迎する声明を発表。特にGMやフォードなど国内メーカーが恩恵を受ける見込みだ。一方、テスラやボルボなど電気自動車に注力するメーカーは「時代に逆行する」と反発。環境団体は即時訴訟を準備しているという。
長期的な影響が懸念
シカゴ大学の研究によれば、規制緩和により2035年までに追加で約20億トンの二酸化炭素が排出される計算だ。環境弁護士のケン・アーービン氏は「この決定は数十年にわたる環境政策の流れを逆転させるもの」と警鐘を鳴らしている。
今後の展開に注目
EPAの新規則は60日間の公示期間を経て発効する見込み。ただし次期大統領選の結果次第では再び政策が転換される可能性もあり、自動車メーカーは不確実性への対応を迫られている。