トランプ氏、海外半導体に最大100%の関税検討…「米国に工場なければ全面課税」
2025年9月19日、ドナルド・トランプ元大統領が半導体輸入に関して衝撃的な政策提案を行った。海外で生産された半導体に対し、最大100%の関税を課す可能性があるという。この政策は「アメリカ・ファースト」の一環として、米国内での半導体生産を促進する目的で検討されている。特に中国や台湾、韓国などからの輸入半導体が対象となる見込みで、業界に大きな波紋を広げている。
トランプ氏の「アメリカ・ファースト」政策とは?
トランプ氏は19日、政策スピーチで「米国内に生産施設を持たない半導体メーカーに対しては、最大100%の関税を課すことを検討している」と明言した。これは「アメリカ・ファースト」政策の一環で、国内産業の保護と雇用創出を目的としている。
「半導体は国家安全保障上、極めて重要な戦略物資だ」とトランプ氏は強調。「現在、米国は主要な半導体の90%以上を海外に依存している。これは受け入れられない状況だ」と述べ、国内生産能力の強化が必要だと主張した。
業界への影響は?
この政策が実施されれば、TSMC(台湾積体電路製造)やサムスン電子などの主要半導体メーカーに大きな影響が出る見込みだ。特に中国企業への打撃は甚大で、米国市場への輸出が大幅に減少すると予想される。
一方、インインテルやテキサス・インスツルメンンツなど米国に製造拠点を持つ企業には追い風となる可能性がある。ただし、専門家の間では「短期的には半導体供給不足と価格高騰を招く」との指摘も出ている。
EUや韓国の反応
EU(欧州連合)はすでに反発の姿勢を示しており、報復関税を検討していると伝えられている。現在、EUから米国への半導体輸出には平均2.5%の関税がかかっているが、これが最大1,500品目(約245億ドル相当)に拡大する可能性がある。
韓国政府も緊急会議を開催し、対応策を協議している。サムスン電子やSKハイニックスなど韓国企業は米国に大規模な投資を行っているものの、新たな関税政策が実施されれば大きな打撃を受けることになる。
半導体サプライチェーンへの影響
専門家によれば、この政策が実施されればグローバルな半導体サプライチェーンに大きな混乱が生じる可能性がある。Open Compute PlatFORM(OCP) SAFE(セキュリティ保証フレームワーク)などの国際的な技術標準にも影響が出る恐れがある。
「半導体は現代経済の生命線だ」とBTCCアナリストは指摘。「過度な保護主義政策は、かえって米国の技術競争力を弱める結果になるかもしれない」と懸念を表明した。
今後の展開
トランプ氏の提案が実際に政策として実施されるかどうかは不透明だ。議会での承認が必要となるため、政治的な駆け引きが予想される。ただし、米国の製造業回帰を訴える勢力からの支持は確実視されている。
半導体業界は今後数ヶ月、この問題に対するロビー活動を強化するとみられる。特にアジアの主要メーカーは米国議会への働きかけを急ぐだろう。
※この記事は投資アドバイスではありません。市場動向に関する情報提供を目的としています。