「自由を求めて」シンガポールで第2のSBI設立へ──北尾氏が痛烈批判「日本は全てがスローすぎる」
金融規制のレッドテープを回避せよ──元SBIホールディングス北尾吉孝氏がシンガポールに新金融グループを設立。
スピードがすべての業界で日本は出遅れている
北尾氏は日本の金融行政を「規制サンドボックスではなく規制墓地」と痛烈に批判。シンガポールではわずか3ヶ月で事業認可が下りるが、日本では1年以上かかることも珍しくないと指摘。
仮想通貨・ブロックチェーン領域でアジアのハブを目指す
新しいグループはデジタル資産取引、トークン化資産、Web3投資に焦点を当て、アジア全域の顧客を対象とする計画だ。北尾氏は「シンガポールは明確なルールと迅速な意思決定で国際企業を惹きつけている」と強調。
日本の金融庁は相変わらず書類審査に没頭している間に、シンガポールは実際の金融イノベーションをリードしている──いつものように、規制者たちは馬が逃げた後に厩の戸を閉めている。
SBIホールディングス代表取締役会長兼社長CEOの北尾吉孝氏が、8月22日に開催されたWeb3カンファレンス「WebX Fintech EXPO」で基調講演を行った。
講演に先立ち、同社はスターテイル・グループとの間で、トークン化された株式やRWA(現実資産)を扱う新しい取引プラットフォームを開発・提供するための合弁会社の設立を発表。
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北尾氏はこの講演で当提携に言及し、「自由を求めてシンガポールで第2のSBIを設立」と題したパネルを背景に、新たなグローバル戦略を明らかにした。
同氏は、新会社について「SBI本体との資本関係、子会社とかそういう形にはしない」とし、日本の規制が直接及ばない独立した事業体としての設立を目指す方針を示した。
その理由として、北尾氏は日本の規制環境について言及。「日本は、残念ながら全てがスロー」と述べ、仮想通貨の利益が最大55.95%の累進課税となる雑所得扱いの税制、仮想通貨ETFが認可されない状況、個人投資家向けのレバレッジが最大2倍に制限されていること、海外発行ステーブルコインに課される移転上限といった複数の点を指摘した。
同氏は「これ(規制緩和)を早くしないと、日本でこういった分野で事業をやってて、世界中に負ける」と発言。起業家が日本の規制を理由にシンガポールやドバイへ拠点を移している現状にも触れた。
また北尾氏は、Web3メディア「CoinPost」を買収したことも発表した。
|文・写真:栃山直樹