JTBがWeb3参入──「anyBOUND」で旅行NFTと仮想通貨決済を計画
老舗旅行会社JTBがWeb3市場に本格参入。新プラットフォーム「anyBOUND」のティザーサイトを公開し、旅行商品のNFT化と仮想通貨決済の導入を明らかにした。
業界関係者によれば、同社は旅行申込権をNFT化することで二次流通市場の創出を目指すという。仮想通貨決済の実装も予定しており、2025年中のローンチを目標としている。
伝統企業のWeb3参入が相次ぐ中、JTBの取り組みは観光業界のデジタル変革を加速させるか──それとも単なる「バブル便乗」に終わるのか。金融当局の監視が厳しくなる中、その成否が注目される。
旅行会社大手のJTBは5月29日、ブロックチェーン技術を活用したプロダクト開発を手がけるLEAPSおよびWeb3マーケティングを専門とするPacific Metaと連携し、世界中の富裕層を対象とした新サイト「anyBOUND」を今秋に立ち上げると発表、ティザーサイトを公開した。
このプロジェクトは、Web3技術を積極的に活用し、新たな体験価値の提供を目指すとしている。
「anyBOUND」では、ブロックチェーン技術を基盤とした販売スキームを導入し、仮想通貨(ETH、USDCなど)による決済や、旅行申込権利および物理的なモノの所有権をNFTとして販売する新たな手法を取り入れる計画だ。
これにより、従来の決済手段に加え、Web3ネイティブな購入体験を提供するという。
新サイト開発の背景として、JTBは訪日外客数の増加と、富裕層セグメントにおける希少な体験コンテンツへの需要の高まりを挙げている。
LEAPS、Pacific Metaとの共同リサーチを通じて、富裕層が質の高い体験情報へのアクセスや手配に課題を抱えているとの認識に至り、この課題解決のためにブロックチェーン技術を活用した新しい旅行提案と購入・決済の形が必要と判断したと説明する。
具体的な取り組みとして、発着地に縛られない現地集合・解散型のコンテンツ販売や、移動手段・宿泊を含むオーダーメイド手配、旅行体験に限らない酒樽の権利販売といった希少コンテンツの企画・開発を進める。
JTBは国内外の広範なネットワークを活かしたコンテンツ開発と富裕層向けサービス提供を担当し、LEAPSがサイト開発・運営とNFTコンテンツ企画、Pacific MetaがWeb3リサーチとマーケティングを担う。
|文:栃山直樹
|画像:anyBOUNDウェブサイトから(キャプチャ)