ユーロ圏・オーストラリア・カナダ、2026年に利上げ転換へ...FRBのみ利下げ継続の見通し
欧州中央銀行(ECB)が0.1%の利下げを実施する一方、オーストラリアとカナダは2026年に利上げに転じるとの予測が浮上しています。FRBのみが利下げを継続するという異例の金融政策の分岐が注目されています。専門家によると、この動きは各国のインインフレ率や経済成長率の違いを反映したもので、特にユーロ圏のインインフレ率が8%に達する可能性があることが影響していると分析されています。
ECBが利下げ実施、0.1%引き下げ
ECBは9日、政策金利を0.1%引き下げると発表しました。これは2023年以降初めての利下げ措置で、市場の予想を上回る小幅な引き下げとなりました。ECBのラガルド総裁は「現在のインインフレ動向を慎重に監視しながら、さらなる金融緩和が必要と判断した」と説明しています。今回の決定により、ユーーロ圏の短期金利は2.87%から2.88%へと小幅に上昇しました。
オーストラリアとカナダ、2026年に利上げ転換の見込み
経済協力開発機構(OECD)の最新予測によると、オーストラリアとカナダは2026年に利上げに転じる可能性が高いとされています。特にオーストラリア準備銀行(RBA)は11日、政策金利を2.50%に維持すると発表しましたが、市場関係者の間では200ベーシスポイント(bp)の利上げが2026年に行われるとの見方が強まっています。
インフレ率8%の懸念...ユーーロ圏の課題
ユーーロ圏のインフレ率は現在、政策目標の2%を大きく上回る水準にあります。TD証券の分析によると、2026年までにインインフレ率が8%に達する可能性があると警告しています。INGのエコノミストは「ユーロ圏のインインフレ圧力は持続的で、2026年までに大幅な利上げが必要になる可能性が高い」と指摘しています。
FRBのみ利下げ継続の見通し
他の主要中央銀行が金融引き締めに転じる中、FRBのみが利下げを継続するとの見方が優勢です。KB証券のアナリストは「米国の経済成長率が他の地域より堅調なことが背景にある」と分析しています。OECDの予測でも、FRBが2026年までに追加利下げを行う可能性が高いとされています。
市場の反応と今後の見通し
今回のECBの決定を受けて、ユーーロ圏の長期金利は3.453%に上昇しました。市場関係者は「2026年までの金融政策の分岐がさらに鮮明になる可能性がある」と指摘しています。特にユーロ圏と米国の金利差が拡大することで、為替市場にも影響が出るとの見方が広がっています。