フランス仮想通貨企業の3割がMiCA登録未完了 - 2026年1月の規制対応で業界に迫る分岐点

フランスの仮想通貨企業の30%が、欧州連合(EU)の包括的規制枠組みであるMiCA(仮想通貨市場規制)への登録を完了していない状況が明らかになった。2026年1月現在、業界は明確な分岐点に直面している。
規制の時限爆弾
MiCAは、仮想通貨サービスプロバイダー(CASP)に対して、EU域内での事業継続のために各国当局への登録を義務付けている。フランスでは金融市場監督機関(AMF)がその窓口となる。未登録の企業は、移行期間終了後、法的な事業停止リスクに直面する。伝統金融界からの「ほら見たことか」という冷笑が聞こえてきそうだ。
登録遅延の背景
手続きの複雑さ、コンプライアンスコスト、内部体制構築の遅れが主な要因と見られる。特に中小規模のスタートアップにとって、厳格な資本要件やガバナンス基準への対応は重荷となっている。一方、早期に登録を完了した企業は、「規制の青写真」を手に入れ、競争上の優位性を確保しつつある。
業界の二極化が加速
この状況は、業界の健全な淘汰と二極化を促進する可能性が高い。規制を前向きに捉え、透明性と投資家保護をビジネスの核に据える企業と、従来の「無法地帯」的運営に固執する企業との間で、明暗が分かれる。長期的な市場の成熟と主流化を考えるならば、これは避けて通れない痛みを伴う進化だ。
結局のところ、真のイノベーションは規制をすり抜けることではなく、その中で持続可能な価値を生み出すことにある。フランスの仮想通貨業界は今、その覚悟を試されている。
フランスのライセンス期限迫る
欧州連合の仮想通貨市場規制(MiCA)の下、仮想通貨企業は域内全域で営業するために各国の規制当局から認可を受ける必要がある。
フランスでは、企業は6月30日までにMiCAライセンスの取得を目指すか、事業を終了するかについて規制当局に通知する義務がある。しかし、約3分の1の企業は依然として方針を明らかにしていない。
今週パリで記者団に対し、フランス金融市場庁・市場仲介部門責任者のステファン・ポントワゾー氏は、規制当局が昨年11月に各社へ国家移行期間終了の近さを通知したことを明らかにした。
ロイターによると、フランスでMiCAの認可をまだ受けていない約90社の仮想通貨企業のうち、30%がすでに認可申請を行った。一方、40%はその意思がないことを表明している。
残る30%は昨年11月の通知に応答せず、また今後の方針も当局に知らせていない。
MiCAでは各国規制当局の認可を得ることでEU域内全域でのサービス展開が可能となる。企業が期限に間に合わなければ、フランスおよび他のEU加盟国での営業権を失うリスクがある。
EU規制に業界が反発
MiCAは2024年12月に完全施行され、主要法域として初の包括的な仮想通貨規制枠組みを確立した。この動きでEUは、米国などの主要な競争相手に先駆ける形となった。
規制の明確化や調和が評価される一方、細部に懸念を示す業界関係者もいる。
批判者らは、この枠組みが過度の対応コストや運営費を課し、中小の仮想通貨企業に不当な負担をもたらすと指摘。市場撤退や統合を余儀なくされる可能性に言及する。
MiCA sets a high standard for regulatory clarity and responsible innovation, positioning EurOPe as a leader in crypto oversight. The requirement for 60% of stablecoin reserves to be held in low-risk, bank-held assets while banning interest payments is a bold move to prioritize…
— Frederik Gregaard (@F_Gregaard) January 6, 2025またMiCAのステーブルコインに関する規定についても問題視する声がある。同規則は伝統的な銀行インフラとの密接な統合を求めており、金融機関がネイティブの仮想通貨発行者より優位になるとの見方も出ている。
そのため、今週明らかになったフランスの仮想通貨企業が6月の期限前に依然として無反応であるとの報道は、欧州連合域内でのビジネス環境の魅力に疑問符を投げかけている。
こうした圧力を受け、一部企業はより柔軟な規制を持つEU域外での展開を模索する可能性が高まっている。