XRP供給量の約半数が含み損状態に:底値圏のサインか、それとも暗雲の前兆か
XRP保有者の約半数が、購入価格を下回る水準でホールドを続けている。市場は底打ちの兆候を見せているのか、それともさらなる下落への布石なのか。
仮想通貨市場における「含み損」の実態
現在のXRP価格は、全供給量のおよそ半分を購入した平均コストを下回っている。これは、大量の保有者が「含み損」状態に陥っていることを意味する。伝統的な株式市場では警戒すべきシグナルだが、ボラティリティの高い仮想通貨市場では、しばしば逆張りの機会と解釈されることもある。
市場心理と「弱気の罠」
含み損比率の上昇は、売り圧力が一時的に緩和される可能性を示唆する。損失を確定させたくない保有者は売りを手控え、新規参入者にとっては割安感のあるエントリーポイントと映る。いわゆる「弱気の罠」が形成される典型的な状況だ。ただし、これはあくまで理論上の話で、現実の市場は機関投資家の思惑——彼らが伝統金融で培った「損失は税金で精算すればいい」という、ある種冷徹なロジック——に左右されることも多い。
先行き不透明な法的環境
XRPの価格形成には、技術的な実用性以上に、米国証券取引委員会(SEC)との長引く法廷闘争の行方が大きく影を落としている。明確な規制の枠組みが定まらない限り、機関マネーの本格的な流入にはブレーキがかかったままとなる可能性が高い。
半数の保有者が赤字という現実は、単なる統計以上のものを物語っている。それは、市場が依然として過去の高値という亡霊に囚われていることの証左でもある。投資家が本当に恐れるべきは、価格の下落そのものではなく、イノベーションの速度が鈍化し、この資産クラスがまたしても「将来性」だけを食い物にする金融商品になってしまうことかもしれない。
約50%のXRP供給が含み損
オンチェーンデータによると、収益性が急速に悪化。利益が出ているXRPの供給割合は、数週間の継続的な低下を経て52%まで落ち込んだ。現在、流通量のおよそ半数が損失を抱えており、パニック売りが広がるリスクが高まっている。
前回この水準になったのは2024年11月。過去の傾向として、利益が出ている供給割合が50%を下回ると、長期的な下落が続く場合が多い。直ちに大幅な下落が起こるわけではないが、このパターンは長期的な下押しリスクを示唆している。
マクロデータも追い打ちをかけている。XRP上位1%アドレスによる保有量はわずかに減少。今月初めの87.7%から現在は87.6%に低下した。
変化は小さいものの、このアドレス群にはクジラや機関投資家規模の保有者も含まれる。たとえ緩やかな分散でも、相場に影響しうる。この段階的な売りは慎重姿勢を示し、XRPが新たな需要なしに反発を維持できるかへの懸念も強めている。
XRP価格、奇跡的な回復が必要
XRPは本稿執筆時点で1.92ドル近辺で推移し、1.94ドルのレジスタンス直下に位置。価格は6週間以上続く下降トレンドラインに抑えられている。現状では、XRPは当面1.85ドルから1.94ドルのレンジで推移する可能性が高い。
弱気なセンチメントがXRPをさらなる売りに晒し続けている。収益悪化やクジラの分散を受け、1.85ドルへの下落も想定範囲内。ただし全体市況の急悪化がない限り、より深い下値ブレイクは限定的とみられる。
一方で、強気シナリオも残されている。XRPが1.94ドルを上抜け、2.00ドルを明確に突破すれば、下落トレンドから脱却できる。この動きが弱気シナリオを否定し、収益性の改善も期待される。利益向上が信認を回復させ、より幅広い反発を後押しする可能性。