퓨리오사AI、NVIDIAの牙城に挑む…超効率推論チップ「RNGD」量産開始
韓国のAI半導体スタートアップFuriosaAIが、NVIDIAの独占状態に風穴を開ける超効率推論チップ「RNGD」の量産に乗り出した。LG AI ReseARchやMetaの大規模言語モデル「Llama」との連携も進めており、2024年はAI半導体市場の勢力図が塗り替わる可能性がある。
NVIDIA GPUの代替となる「RNGD」チップ
FurioSaAIが開発した「RNGD」は、従来のGPUに比べて推論処理の効率性に特化した設計が特徴だ。特に大規模言語モデル(LLM)の推論処理において、NVIDIA製GPUと比較して2倍以上の効率性を実現しているという。LG AI Researchとの共同検証では、7nmプロセスで製造されたRNGDチップがLlamaモデルの推論処理で高い性能を発揮したことが確認されている。
「RNGDは単なるハードウェアではなく、ソフトウェアスタック全体の最適化によって初めて真価を発揮します」とFuriosaAIのCTOは説明する。同社はMetaとも緊密に連携しており、Llamaモデル向けに最適化された推論ソリューションの提供を計画中だ。
業界再編の兆し
AI半導体市場ではこれまでNVIDIAが圧倒的なシェアを握ってきたが、FuriosaAIのような新興企業の台頭で状況が変わりつつある。2017年創業のFuriosaAIは、元AMDのエンジニアを中心に結成されたチームで、ハイパフォーマンスコンピューティング分野での豊富な経験を持つ。
市場アナリストは「NVIDIAの支配的な地位はまだ揺るぎないが、特定用途向けに最適化された代替ソリューションの需要が高まっている」と指摘。特にエネルギー効率が重視されるエッジAI市場では、RNGDのような専用チップの優位性が大きいとみられている。
韓国発の「K-AI」生態系構築
FuriosaAIはSKグループなど韓国企業との連携も強化しており、「K-AI」生態系の構築を目指している。同社のCEOは「RNGDが韓国発のAI技術革新の象徴となるよう、グローバル市場での存在感を高めたい」と意気込みを語る。
業界関係者によれば、FuriosaAIは今後もメモリ帯域幅や電力効率のさらなる改善に注力する方針で、2024年中に次世代チップのサンプル出荷を計画しているという。AI半導体市場の多極化が進む中、新たな勢力図が描かれようとしている。