米国製造業PMI、10ヶ月連続で47.9と収縮…キャタピラー・ロッキードマーチンは3%急騰
米国製造業の景気動向を示すISM製造業PMIが12月に47.9を記録し、10ヶ月連続で収縮局面に入った。一方でAI関連株を中心に一部企業の株価が急騰するなど、市場では明暗が分かれる展開となっている。UBSは2026年までのS&P500の成長見通しについて楽観的な予測を発表し、注目を集めている。
米国製造業PMI、10ヶ月連続で収縮局面
米国供給管理協会(ISM)が発表した12月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は47.9と、11月の48.2から0.3ポイント低下した。50を下回る数値が10ヶ月続いており、製造業の景気減速が持続していることを示している。特に新規受注指数は45.2と前月比3.4ポイント減と大きく落ち込んだ。
業種別では、石油・石炭製品や化学製品などが比較的堅調だった一方、金属製品や機械設備など多くの分野で減速が目立つ。ISMのティモシー・フィオレ委員長は「需要の鈍化が続いており、企業は在庫調整に注力している」とコメントしている。
AI関連株が市場をけん引
製造業の不振とは対照的に、AI(人工知能)関連株を中心としたテクノロジー株が堅調な動きを見せている。特に半導体大手のNVIDIAやAMDなどが買われ、SPDRテクノロジーセレクトセクターETFは1.2%上昇した。
重機械大手のキャタピラーは3%、防衛大手のロッキード・マーチンも3%近い上昇を記録。S&P500指数自体も0.6%程度上昇するなど、AI関連株の強さが市場全体を下支えする構図だ。
UBS、2026年までのS&P500予想を発表
UBSのアナリストチームは5日、2026年までの米国株式市場見通しを発表した。それによると、S&P500指数は2026年までに28%上昇し、5,200台に達するとの予測を示した。
同社のマーク・ヘイフェツ首席エコノミストは「AI技術の進展が企業収益を押し上げ、株価上昇の主要因となる」と指摘。特に半導体やクラウドコンピューティング関連企業の成長が期待されるとしている。
専門家「製造業の減速は一時的」との見方
一部の市場関係者からは、現在の製造業の減速は一時的な調整局面との見方も出ている。CNBCのジム・クレーマー氏は「製造業の減速は在庫調整が主因で、需要そのものが消失したわけではない」とコメント。
BTCCアナリストチームは「米国経済のサービス業がGDPの80%を占める中、製造業の影響には限界がある」と分析。「AIを中心とした技術革新が生産性向上をもたらし、中長期的な経済成長を支える」との見解を示した。