トンコインは割安か?12月データが反発の兆しを示唆
トンコインが底値圏で反転の機運を醸成。12月のデータが示すのは、過小評価された資産か、それとも単なる一時的な揺り戻しか。
市場の冷え込みと割安感
主要なアルトコインが年初来高値を更新する中、トンコインは依然としてその潜在的な価値に見合った評価を得られていない。一部のデータは、12月に入ってからの取引量とネットフローの改善を指摘。これは単なるノイズか、それとも本格的なトレンド転換の序章なのか。
技術的要因と外部環境
テレグラムとの強力な統合や高速なトランザクション処理能力といった基本要素は変わらない。しかし、市場はより大きなマクロ環境——規制当局の動向や伝統的金融機関の懐疑的な目——に左右される。金融庁(FSA)の動き一つで、どんな技術的優位性も帳消しになり得るのがこの業界の皮肉だ。
先行きを読む
短期のデータ改善が長期的な上昇トレンドに発展するかは不透明。しかし、歴史が示すように、市場が最も懐疑的になった瞬間が、最高の買い場となる可能性を秘めている。次の動きは、データが語り、市場が決める。
取引量とネットワーク活動が回復傾向
まず、TONの1日あたり取引高が急増した。
Tonscanのデータによれば、2025年12月第3週時点でTONの1日あたり取引高は1億5400万ドルを超えた。この数値は41.7%超の増加を示すもの。
これは12月における最高取引高となった。この急騰は、アルトコイン市場全体のセンチメント悪化で鈍化していた取引が再び活発になったことを示すもの。
直近数日、TONは1.4ドル以上の水準を維持している。出来高の増加と、価格下落の鈍化傾向が相まって、再び買い圧力が高まっているシグナルといえる。
もう一つ注目すべき点は、TONがCoinGeckoで再び「トレンド入り」したこと。これはTONへの検索関心と取引需要が12月に再燃したことを反映している。この動きが最近の出来高増加の一因とも考えられる。
オンチェーンデータも一層の楽観材料を提供している。
TONのデイリーアクティブユーザー(DAU)は2024年と比べて大幅に減少したものの、足元ではその減少が落ち着いてきた模様。以前はエアドロップやGameFiキャンペーンにより、ユーザーアクティビティが過去最高水準となっていた。
データによれば、過去3ヶ月でデイリーアクティブユーザー数は7万からほぼ10万まで増加した。一方同期間、TONの価格は3ドルから1.4ドルまで下落している。この乖離は、信頼感が戻りつつあることを示唆する。また、TONが割安と投資家が判断している可能性もある。
2026年のTONの展望
2025年10月のBlockchain Lifeイベントで、テレグラム創設者パベル・ドゥロフ氏は、テレグラムが2026年にTONのコア技術開発により積極的に関与する意向を強調した。
12月には、ドゥロフ氏が分散型セキュア計算ネットワーク「Cocoon」の公式ローンチを発表。GPU保有者はネットワークに計算力を提供することでTONの報酬を得始めている。
投資家らは、パベル・ドゥロフ氏およびテレグラムが、TONを毎月10億人規模の利用者に届ける取り組みを今後も拡大するとみている。
「2026年、テレグラムはパベル・ドゥロフ氏が述べた通り、TONの開発における取り組みを強化する。大型発表にも期待したい。2026年はTONエコシステムにとって強気な年になることを願う」― インベスターMr. Satoshik氏予測
もう一つ新たな大きな進展もあった。クラーケンがxStocksプラットフォームへの対応を発表した。
この連携により、テレグラムユーザーはTON Wallet内で米国株式・ETFのトークン化資産を直接購入・保有・送金できるようになる。
「ソラナでトークン化株式を先導し、イーサリアム経由でEVM分野にも拡大した当社は、今回TONに進出した。この戦略的な一手により、5万人のユーザーが選び、CEX+DEX合わせて130億ドル超を動かしてきた同じ勝利ソリューションを、テレグラムのネイティブブロックチェーンにも展開する」xStocksが発表
これらの動きは、TONの回復を見込む投資家にとってポジティブな指標だ。ただしTONの価格下限特定はなお難しい。マクロ経済の相反するシグナルが、引き続きアルトコイン市場全体の重しとなっている。