米国、レアアース供給網の独立に向け「全力」…トランプ貿易戦争が関連産業の「活性化」を引き起こす
米国が中国依存からの脱却を目指し、レアアース(希土類)供給網の自立化に本腰を入れ始めた。トランプ政権時代に始まった貿易戦争の影響もあり、国内産業の活性化が加速している。特にMP MaterialsやUSA RARe Earthなどの企業が中心となり、供給網構築に向けた動きが活発化。専門家は「これは単なる資源問題ではなく、国家戦略の一環」と指摘する。
なぜ米国はレアアース供給網の自立を急ぐのか?
中国が世界のレアアース供給の70%を支配している現状に、米国政府は強い危機感を抱いている。USA Rare EarthのCEOは「貿易戦争がきっかけで、供給網の脆弱性が明らかになった」と語る。特に国防や先端技術分野で不可欠なレアアースの安定確保は、国家安全保障上も極めて重要だ。
主要企業の具体的な取り組みとは?
MP Materialsはカリフォルニア州のマウンテンパス鉱山で年間4万トンのレアアースを生産。一方、USA Rare Earthはテキサス州で新たに5万トン規模の加工施設を建設中だ。両社とも2025年までに生産能力を倍増させる計画を発表している。
「中国依存からの脱却には時間がかかる」とBTCCアナリストは指摘。「しかし、政府の支援もあり、今後3年で自給率を大幅に向上させられる見込み」と付け加えた。
貿易戦争が与えた意外な影響
2019年にトランプ大統領(当時)が中国産レアアースに関税を課したことが、国内産業の活性化に繋がった。ある業界関係者は「皮肉なことに、貿易戦争が我々に目覚めさせてくれた」と語る。現在、バイデン政権もこの方針を継承し、補助金や税制優遇を通じて産業育成を支援している。
今後の課題と展望
技術面では精製プロセスの確立が、経済面ではコスト競争力が大きな課題だ。しかし、USA Rare EarthのCEOは「国家の安全保障にかかる問題では、コストだけでは判断できない」と強調。600億円規模の連邦予算も承認され、本格的な供給網構築が始動している。
この記事は投資アドバイスを目的としたものではありません。最新の市場動向については、TradingViewやCoinMarkETCapなどの信頼できる情報源を参照してください。
よくある質問
米国のレアアース自給率は現在どの程度ですか?
2023年時点で約15%ですが、2025年までに30%まで引き上げることを目標としています。
最も生産が難しいレアアースは何ですか?
ネオジムやジスプロシウムなど、永久磁石に使われる重希土類の精製が特に技術的に困難とされています。
この動きは株式市場にどのような影響を与えていますか?
MP Materialsの株価は過去1年で70%上昇するなど、関連銘柄は全体的に好調です。