NVIDIA株価が5日ぶりに下落…CEOの中国訪問が悪材料に?市場の懸念と今後の見通し
AI関連株の雄であるNVIDIAの株価が14日(現地時間)、5営業日ぶりに下落した。CEOジェンセン・フアン氏の中国訪問を前に、米議会の反発懸念が市場に影を落とした。中国市場向け新AIチップ開発の動きや、代替製品供給の可能性など、NVIDIAが直面する課題と機会を多角的に分析する。

NVIDIA株価が5日ぶりに下落した背景
NVIDIA株は14日、約1.8%下落し162.02ドルまで値を下げ、時価総額4兆ドルの大台を一時割り込む展開となった。この下落は、4営業日連続で史上最高値を更新していた流れに一服感が入った格好だ。特に注目されるのが、ジェンセン・フアンCEOが今週中に中国を訪問し、李強首相ら政府高官と会談する予定であることが市場心理に影響を与えている点だ。
BTCCアナリストチームによれば、「CEOの中国訪問が米中の技術覇権争いの文脈で捉えられ、規制強化懸念が売り材料として働いた」と分析。実際、米上院議員らは11日、フアンCEOに対し中国訪問計画への懸念を表明する書簡を送付している。
中国市場向け新AIチップ開発の行方
フアンCEOは16日、北京で記者会見を開催予定で、市場関係者の間では中国輸出向けに性能を抑えた新AIチップ「RTXプロ6000」ベースの製品を発表する可能性が注目されている。トランプ政権が4月にH20チップを輸出規制対象に指定して以来、NVIDIAの中国市場アクセスは事実上遮断されており、新製品開発は同市場維持に向けた苦肉の策と言える。
フィナンシャル・タイムズ(FT)によれば、NVIDIAは9月にも中国向け新AIチップを公開予定だが、規制の網をくぐれるか不透明な状況だ。キバンク・キャピタル・マーケッツのジョン・ビンアナリストは「ゲーミング用GPUであるRTX5090やRTX5080を代替供給する案も検討中」と指摘するが、収益面での埋め合わせは容易ではなさそうだ。
米中対立の狭間で揺れるNVIDIA
NVIDIAにとって中国市場は全売上の10%以上を占める重要拠点だが、政治リスクがビジネスを圧迫している。共和党・民主党を問わず、米議会は先端半導体技術の中国流出に警戒感を強めており、フアンCEOの訪問が逆に政治的反発を招く可能性も否定できない。
半面、時価総額5兆ドル到達に向け204.92ドルを目指すNVIDIAにとって、中国市場の喪失は成長戦略上の大きな痛手となる。今回のCEO訪中は、規制の隙間を模索する「綱渡り外交」の様相を呈しており、今後の展開が注目される。
市場専門家の見方
あるウォール街のアナリストは「NVIDIAの技術優位性は当面揺るがないが、地政学リスクが株価の上値を抑える要因に」と指摘。別のアナリストは「中国市場向けローエンド製品ラインの拡充が、中長期的な収益確保のカギになる」との見方を示している。
今後の注目点としては、(1)16日の記者会見での新製品発表内容、(2)米政権の反応、(3)代替戦略の具体化などが挙げられる。市場関係者は「鳩が駄目なら鶏で」との諺通り、NVIDIAが様々な選択肢を模索している状況だと分析している。
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NVIDIA株価が下落した主な理由は?
ジェンセン・フアンCEOの中国訪問を前に、米議会からの反発懸念が市場心理に影響を与えたためです。特に先端半導体技術の中国流出を警戒する議員らがフアンCEOに警告書簡を送るなど、政治的な圧力が高まっています。
NVIDIAが中国市場で直面している課題は?
米政府による輸出規制により、高性能AIチップの中国販売が制限されています。特に2023年10月の規制強化後、NVIDIAは中国向けに性能を落とした特別版チップを開発せざるを得なくなりました。
今後の注目ポイントは?
9月に予定されている中国向け新AIチップの発表内容と、米政府の対応が最大の焦点です。また、ゲーーミングGPUなど代替製品による収益補填の可能性も注目されます。