「米国株売って海外へ」…S&P500が停滞中、海外株式ファンドは8%上昇
最近の市場動向で注目されているのが、米国株式市場の停滞と海外株式ファンドの活況だ。S&P500指数が伸び悩む中、海外株式に投資するファンドが8%の上昇を記録している。専門家は「分散投資の重要性が再認識されている」と指摘する。
20年間のトレンド転換?海外投資が注目される理由
S&P500指数が横ばいとなる中、MSCI ACWI(全世界株式指数)を追跡するETF「ACWX」はS&P500指数連動型ETF「SPY」に対して7%のアウトパフォーマンスを記録している。特に直近ではACWXが8%上昇したのに対し、SPYは0.10%下落しており、その差は明確だ。
BTCCのアナリストチームは「2025年までに、海外株式が米国株式に対して25%のアウトパフォーマンスを達成する可能性がある」と予測。2011年から2025年までの14年間で、SPYはACWXに対して300%の優位性を示してきたが、このトレンドが転換期を迎えつつあるという。
ある資産運用会社のCEOは「ポートフォリオの21%を海外株式に割り当てる投資家が増えており、その5%が新規資金である」と述べ、海外投資へのシフトが加速している現状を説明した。
「米国離れ」現象の背景にあるもの
専門家によると、この動きの背景にはいくつかの要因がある。まず、米国市場の過剰評価が指摘されており、全世界の株式時価総額の92%を米国企業が占めるという不均衡さが問題視されている。特にエネルギー(LNG)分野では60%のシェアを米国企業が握っている。
BTCCのシニアアナリストは「GDP成長率で見ると、米国は全世界の26%を占めるに過ぎないにもかかわらず、株式市場では圧倒的な存在感を示している。この乖離が是正される過程で、海外株式への資金流入が加速するだろう」と分析する。
投資戦略の見直しが必要な時期
分散投資の専門家は「米国株一極集中のリスクを回避するため、MSCI ACWI IMIなどの広範な指数に注目すべき時期に来ている」と助言。特に「『偉大な米国』から『偉大な世界(海外株式への分散)』へとパラダイムシフトが起きつつある」と指摘する。
ある機関投資家のCIOは「ポートフォリオの20-30%を海外株式に割り当てるのが適切だろう」と述べ、慎重ながらも確実なシフトを推奨している。歴史的に見ても、特定の市場に集中する戦略は長期で見るとリスクが高いことが証明されている。