米名門大学の財政に「税金爆弾」直撃…MIT・イェール・ハーバード、寄付金8%課税で年間3億ドルの負担
米国の名門大学であるMIT(マサチューセッツ工科大学)、イェール大学、ハーバード大学が、寄付金に対する新たな課税措置により、年間合計3億ドル(約4310億円)の追加負担を強いられる見込みです。2025会計年度(2025年6月30日締め)から適用されるこの措置は、大学の財政運営に大きな影響を与えると予想されています。
なぜ名門大学に「税金爆弾」が直撃するのか?
連邦政府が導入した新税制により、これまで非課税だった大学の寄付金の一部に最大8%の税金が課されることになりました。特に資産規模が大きい名門私立大学が対象で、MITは約441億5000万ドル(約6兆3560億円)、ハーバード大学は約500億ドル(約7兆1900億円)の寄付基金を保有しています。これら超大規模基金を持つ大学ほど高い税率が適用される仕組みで、財政計画の見直しを迫られています。
各大学の具体的な負担額は?
試算によると、MITは年間3億ドル、イェール大学は4億ドル(約5760億円)、ハーバード大学は13億ドル(約1兆8700億円)の追加税負担が見込まれます。MITのグレン・ショア財務担当副学長は「この税制は研究教育を支える寄付文化を損なう」と強い懸念を示しています。各大学とも基金運用戦略の見直しを急いでいる状況です。
大学側の対応と業界の反応
影響を受ける大学は「研究安定化基金」の創設などで対応を図っていますが、一部の専門家からは「学費値上げや研究予算削減につながる可能性がある」との指摘も出ています。特にハーバード大学では基金の12.4%が課税対象となる見込みで、財政運営への影響が懸念されています。業界団体は「この税制は高等教育の長期的な発展を阻害する」として見直しを求めています。
今後の展開と見通し
2025年度の税制施行までに各大学は対応を迫られますが、政治的な駆け引きも含め今後の展開が注目されます。MITでは11.4%、イェール大学では11.1%、ハーバード大学では12%の運用利回りを達成する必要があると試算されています。関係者によれば、7月までに具体的な対策が明らかになる見込みです。