【独占分析】ソフトバンク・OpenAI同盟「スターゲート」5000億ドル計画が6ヶ月で迷走…内部対立と現実の壁
ソフトバンクグループの孫正義会長とOpENAIのサム・アルトマンCEOが主導する5,000億ドル規模のAI開発プロジェクト「スターゲート」が、発表からわずか6ヶ月で重大な行き詰まりに直面している。当初の壮大なビジョンとは裏腹に、現在はオハイオ州の小規模データセンター1か所建設へと大幅縮小。両社の「同床異夢」状態が明らかになった。
「AIマンハッタン計画」の挫折
2024年1月、ホワイトハウスでの共同発表で謳われたのは「即時1,000億ドル投資」と「2029年までに5,000億ドルを投じた10GW規模のAIデータセンター網構築」という野心的な計画だった。当時このプロジェクトは「AI版マンハッタン計画」と称賛されたが、7月時点で具体的な進展はほぼゼロ。データセンター契約すら1件も締結できていない状況だ。

同盟内部の深刻な亀裂
複数の関係者によれば、対立の核心は「出資比率」「支配構造」「立地選定」という根本事項での意見不一致。ソフトバンクが資金面を、OpenAIが運営面を担当するという当初の役割分担が実際には機能していない。特にアルトマンCEOがソフトバンクを待たずにオラクルやCoreWeaveと単独で4.5GW規模のデータセンター契約を結んだことが決定的な溝を生んだ。
表面の協調 vs 現実の乖離
興味深いのは、両トップが公式の場では「協調関係」を強調し続けている点だ。先週のソフトバンクイベントでアルトマンCEOは「素晴らしいパートナーシップ」と発言し、共同声明でも「超大規模AIインフラ構築に向け急速に前進中」とアピール。しかしオラクルのサフラ・カッツCEOが投資家向け説明会で「スターゲートはまだ形になっていない」と暴露するなど、表と裏のギャップが拡大している。
米国AI戦略への波及効果
この迷走はバイデン政権の国家戦略にも影響を及ぼしかねない。中国とのAI覇権競争を意識した「AIインフラ総力戦」構想の旗艦プロジェクトが頓挫すれば、関連雇用創出や技術自立の目標達成にも支障が出る。現時点では、オラクルやマイクロソフト、NVIDIAといった既存テック大手の市場優位が継続する見込みだ。
孫会長の野望と現実
WeWorkやカテラでの投資失敗からARM買収で復活を果たした孫氏にとって、OPenAIとの提携は「逃したAI主導権」を奪還する絶好の機会だった。2023年11月の東京会談で固めた同盟は、まさに「黄金時代の始まり」と期待されたが、半年で早くも暗雲が立ち込めている。
今後の行方
専門家の間では「ソフトバンクが純粋な財務投資者に立場を変更し、OpenAIが単独プロジェクトを並行推進するハイブリッドモデルへ移行する可能性が高い」(BTCCアナリスト)との見方が優勢。5,000億ドル規模という桁外れの投資計画が現実味を帯びるかどうかは、今後数ヶ月の両社の意思決定にかかっている。
よくある質問
スターゲート計画の現在の進捗状況は?
当初の計画から大幅に縮小され、2024年末までにオハイオ州に小規模データセンター1か所を建設する目標に変更されています。
ソフトバンクとOpenAIの対立の原因は?
主に出資比率や経営支配権、データセンターの立地選定などの基本事項で意見が対立しており、特にOpenAIが他社と単独契約を結んだことが関係悪化に拍車をかけました。
この計画の頓挫が及ぼす影響は?
米国のAIインインフラ整備計画全体の遅れや、中国との技術競争における優位性維持に影響を与える可能性が指摘されています。