米国10月雇用統計で10万の雇用が消滅、「雇用ショック」…トランプ発「Rの恐怖」が現実に
米国の10月雇用統計が発表され、10万人の雇用が消滅する「雇用ショック」が発生しました。これはトランプ前大統領が警告していた「Rの恐怖」(景気後退)が現実化した可能性を示唆しています。失業率は4.6%に上昇し、4ヶ月連続で上昇傾向が続いています。
10月の雇用統計で10万5000人の雇用が消滅
米労働統計局(BLS)の発表によると、10月の非農業部門雇用者数は前月比で10万5000人減少しました。これは市場予想を大きく下回る数字で、特に11月には6万4000人の減少が見込まれており、雇用市場の冷え込みが鮮明になっています。
8月から9月にかけては毎月2万6000人程度の減少でしたが、10月には8000人分の下方修正が加えられ、悪化傾向が加速しています。専門家の間では「これは単なる一時的な調整ではなく、本格的な景気後退の始まりかもしれない」との見方が強まっています。
「Rの恐怖」が現実化?景気後退の兆候
トランプ前大統領がかつて警告した「Rの恐怖」(Recessionの頭文字)が現実味を帯びてきました。失業率は1月の4.0%から11月には4.6%に上昇し、2021年以来の高水準を記録しています。
KPMGのエコノミストは「現在の雇用統計は景気後退の初期段階を示している可能性が高い。特に製造業や小売業などの雇用減少が顕著だ」と指摘しています。11月の時給は前月比0.2%増の36.86ドル(約5450円)と、3.5%のインインフレ率を大きく下回っており、実質賃金が減少している状況です。
専門家の見解と今後の見通し
経済専門家の間では、今回の雇用統計を受けてFRB(連邦準備制度理事会)の金融政策転換が早まる可能性があるとの見方が出ています。実際、5大銀行の予測では11月の利下げ幅が250ベーシスポイントに達するとの見方もあり、2020年以来の大幅な金融緩和が行われる可能性があります。
あるアナリストは「今回のデータは単なる一時的な調整ではなく、構造的な問題の表れだ。特に製造業の雇用減少が続いており、景気後退のサインと見るべきだ」と述べています。また別の専門家は「FRBは来年6月までに少なくとも6回の利下げを行う可能性が高い」と予測しています。
景気後退への懸念が市場を揺るがす
雇用統計の悪化を受け、株式市場は大幅な下落を見せています。特に「景気敏感株」と呼ばれる銘柄の下落が目立ち、投資家のリスク回避姿勢が強まっています。
経済専門家は「景気後退の可能性が高まる中、投資家はより保守的なポートフォリオ構築を心がけるべきだ」とアドバイスしています。また「不況時の典型的なパターンとして、雇用統計の悪化から約6ヶ月後に本格的な景気後退が始まる」との指摘もあり、2024年初頭の景気動向が注目されています。