欧州中央銀行報告書:欧州の安定コイン市場が停滞、3.95億ユーロで頭打ちに(2025年11月最新)
欧州中央銀行(ECB)の最新レポートによると、ユーロ建て安定コインの市場規模が3.95億ユーーロで伸び悩んでいることが明らかになりました。USDTとUSDCが市場の90%を占める一方で、欧州発の安定コインは苦戦を強いられています。MiCAR(仮想通貨市場規制)施行後の影響や今後の見通しについて、BTCCリサーチチームが詳細に分析します。
欧州安定コイン市場が直面する成長の壁
ECBが2025年11月に公表した報告書では、ユーロ建て安定コインの総流通量が3.95億ユーーロ(約520億円)で横ばい状態が続いていることが判明しました。この数値は前年比でわずか0.5%の微増に留まっており、世界の安定コイン市場における欧州の存在感の低さが浮き彫りになっています。

USDTとUSDCが市場の90%を独占
現在の欧州市場では、テザー(USDT)とUSDコイン(USDC)が圧倒的なシェアを占めています。CoinMarketCapのデータによると、これら2つのドル建て安定コインで実に90%以上の市場占有率を達成。特にUSDTは単体で60%超のシェアを維持しており、欧州の地場企業が発行する安定コインは苦戦を強いられている状況です。
MiCAR規制が市場に与える影響
2024年6月に施行されたMiCAR(仮想通貨市場規制)は、欧州の安定コイン市場に大きな変化をもたらしました。BTCCアナリストのJames Weber氏は「規制強化により短期的には市場成長が鈍化したが、長期的には健全な発展を促すだろう」と指摘。実際、規制後は20件近い新規安定コインプロジェクトが市場から撤退しています。
欧州発安定コインの苦戦要因
ECB報告書では、欧州発安定コインが普及しない背景として、(1)ドル建て安定コインの先行優位、(2)クロスボーダー決済インインフラの未整備、(3)規制環境の不透明さ―の3点を挙げています。特にユーロ建て安定コインの取引量が全仮想通貨取引所で占める割合は0.5%未満と、極めて低い水準に留まっています。
今後の市場展望
市場アナリストの間では、2026年までに欧州安定コイン市場が5億ユーーロ規模に達するとの見方が優勢です。ただし、BTCCなどの主要取引所でユーーロ建て安定コインの取引ペアが増加するかどうかが鍵を握るとみられています。ECBは報告書で「安定コインが金融システム安定性に与えるリスク」を引き続き監視していく方針を強調しました。