トランプ関税攻勢でグローバルな「反米連帯」拡大…BRICS結束、同盟国も不満(2025年8月11日)
米国のトランプ政権が打ち出した新たな関税政策に対し、世界中で反発の波が広がっている。BRICS諸国(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)の結束が強まる一方、伝統的な同盟国であるEU諸国からも不満の声が上がっている。今回の関税措置は世界貿易にどのような影響を与えるのか、専門家の分析を交えて解説する。
トランプ関税政策の内容と影響
トランプ政権は先月、鉄鋼・アルミニウム製品に対する関税を最大240%引き上げる方針を発表。特に中国からの輸入品に対しては3000億ドル(約41.7兆円)規模の追加関税を課すと表明した。EUはこれに対抗し、15%の報復関税を導入。一部品目では30%に達する関税を検討中だ。
「これは明らかに保護貿易主義の加速だ」とBTCCのチーフアナリストは指摘する。「特に自動車産業への影響は深刻で、サプライチェーン全体に波及効果が及ぶだろう」
EUの反応と経済的影響
EU委員会は先週、米国産自動車に対する25%の関税を8月27日から実施すると発表。対象は870億ドル(約12.1兆円)規模に上る。ドイツ自動車工業会は「この措置で年間生産量が最大7%減少する可能性がある」と警告している。
フランス経済財務省の試算によると、EU全体のGDP成長率は0.5ポイント押し下げられる見込み。特に中小企業への打撃が懸念されている。
BRICS諸国の結束強化
トランプ政権の関税政策に対し、BRICS諸国は共同声明を発表。「一方的な保護主義に強く反対する」と表明した。中国商務省は米国製品50%に対する報復関税を即時発動。ロシアも農産品輸入規制を強化する方針だ。
BRICS諸国は世界GDPの40%を占める。上海協力機構(SCO)との連携も深めており、新興国市場における影響力をさらに強めつつある。
今後の展開予想
市場関係者の間では、関税戦争の長期化が懸念されている。JPモルガンのリポートによると、世界貿易量は最大13%減少する可能性があるという。
「各国が協調して解決策を見いださない限り、世界経済は2026年にかけて減速するだろう」とBTCCリサーチチームは予測する。「特に自動車・半導体・農産品のサプライチェーン再編が急務だ」