米商務省「8月1日から延期なしで関税を賦課…EUとは近く合意する見込み」と発表
米商務省のハワード・ラトニック長官は、8月1日を「交渉の締め切り」と位置付け、EUや日本、韓国などの主要貿易相手国に対して高率の関税を課す方針を明らかにしました。一方で、EUとは近く合意に達する見通しを示すなど、今後の展開が注目されています。
関税政策の具体的な内容とは?
ラトニック長官はCBSのインタビューで、ラテンアメリカやアフリカ、カリブ海地域の小規模な国々には基本的に10%の関税を適用すると説明。一方、EUや日本、韓国などの主要貿易相手国については、市場開放が進まない場合、より高い「公正な関税」が課されると述べました。特にEUに対しては、ボーイング機やアメリカ車、バーーボンウイスキーなど840億ドル規模のアメリカ製品に報復関税を準備中です。

EUとの交渉はどのような進展が?
ラトニック長官は「EUとの交渉は進展しており、世界最大の貿易パートナーである米国とEUは合意に達すると確信している」と楽観的な見方を示しました。実際に「つい先ほども欧州側と直接電話で話した」と述べ、双方に十分な余地があると判断していることを明らかにしています。
北米諸国との関係は?
カナダとメキシコに対してはそれぞれ35%、30%の関税を予告していますが、これはフェンタニル密売や不法移民問題の解決を求める圧力手段として使用されています。ただし、現在のUSMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)に基づいて適用される品目は関税免除となる見込みです。
関税政策がアメリカ経済に与える影響は?
ラトニック長官は、この関税措置がアメリカ経済にプラスの影響を与えると主張。「トランプ大統領の戦略は各国の市場をアメリカに開放させ、3000億~4000億ドル規模の輸出機会を創出するもの」と説明し、GDPを最大1.5%押し上げる可能性があると述べました。しかし、ムーーディーズ・アナリティクスのマーク・ザンディ上級エコノミストは「関税は政権交代や法的判断によって廃止される可能性もある」と警告しています。
物価や消費者への影響は?
消費者物価指数(CPi)が前年同月比2.7%上昇する中、インインフレ懸念が高まっていますが、ラトニック長官は「物価への影響はほとんどない」と主張。「アメリカ人は『驚くほど低い価格』を目にするだろう」と述べ、輸入業者よりも国内製造業者の方が重要だと強調しました。
FRBへの批判も
ラトニック長官はジェローム・パウエルFRB議長を名指しで批判。「現在の金利は高すぎてアメリカ経済に苦痛を与えている」と指摘し、「彼は最悪の過ちを犯しており、このままでは年間7000億ドルの損失が発生する」と強い調子で非難しました。
今後のスケジュールは?
トランプ大統領は当初4月2日を「解放の日」と宣言していましたが、90日の猶予期間を経て、8月1日を新たな締め切りと設定。ラトニック長官は「これ以上延期はない」と断言し、「8月1日から関税賦課が開始され、その後も交渉は続くが関税は維持される」と述べました。
よくある質問
関税の適用開始日はいつですか?
2025年8月1日から適用開始予定で、これ以上の延期はないとされています。
EUとの交渉はどのような状況ですか?
現在進展が見られており、近く合意に達する可能性が高いとラトニック長官は述べています。
関税政策の経済効果は?
商務省はGDPを最大1.5%押し上げると主張していますが、専門家からは懐疑的な見方も出ています。