仮想通貨レンディング、復活の兆し?
新興の仮想通貨レンディングスタートアップが、リスクの高い短期ローンを金融サービスを受けにくい借り手に提供する動きが広がり、2022年に崩壊寸前だったこのセクターに再び火がつきつつある。
- 仮想通貨レンディングの新たな潮流として、無担保ローンを提供するスタートアップが台頭
- 生体認証やAIを活用した画期的なリスク管理手法を採用
- 2022年の暴落と「仮想通貨の冬」から着実に回復
- 仮想通貨価格の上昇とGENIUS法などの規制支援が市場再活性化を後押し
サンフランツィスコを拠点とするDivine Researchの創業者ディエゴ・エステベス氏はフィナンシャル・タイムズのインタビューで、同社が12月以降、約3万件の無担保短期ローン(通常1,000USDC未満)を発行したことを明らかにした。
「高校教師や果物売りなど一般市民向けに融資している。基本的にインターネットにアクセスできれば誰でも利用可能だ」とエステベス氏。40%に達する平均デフォルト率を相殺するため、Divineは20〜30%の固定金利を設定し、OpENAIのサム・アルトマン氏が開発した虹彩スキャン技術で繰り返しの債務不履行を防止している。
その他の企業も革新的な担保モデルやデフォルト管理手法で市場参入を進めている。
例えば仮想通貨スタートアップ3Janeは、イーサリアムブロックチェーン上で無担保与信枠を提供。借り手は資産や将来のキャッシュフローの検証可能な証明を提出する必要があるが、担保は不要だ。同社はまた、AIエージェントを活用した新たなレンディングプラットフォームを開発中で、「プログラム的に債務契約を遵守する義務」を負わせることで、大幅に低い金利での融資を可能にするという。
イーサリアムブロックチェーン上のプロトコルWildcatは、主にマーケットメーカーや仮想通貨取引企業向けに、柔軟な固定金利の低担保ローンを提供。借り手が金利やローン期間などの条件を自ら設定できる。
「債務不履行が発生した場合、貸し手同士が直接連携して対応する」と、WildcatのアドバイザーでWintermuteのCEOエフゲニー・ガエボイ氏は説明する。
リスクの高い仮想通貨レンディングの復活は、2022年の暴落からの大きな転換点だ。当時は仮想通貨価格の急落が大量の債務不履行と破綻を招き、特にFTXの崩壊は現在も債権者への返済プロセスが続いている。この危機により、投資家の信頼が凍りついた「仮想通貨の冬」が約2年間続いた。
現在、仮想通貨価格が上昇し、アナリストたちがGENIUS法の最近の成立を契機としたアルトコインシーズンの到来を予測する中、仮想通貨レンディング業界は復活の兆しを見せている。JPモルガンでさえ、顧客の仮想通貨保有を担保としたローンの提供を検討していると報じられている。
翻訳: QuantumFox7