米中競争の最中、メキシコの中国企業が「USMCA特恵」維持に期待…「原産地規則強化」へ
メキシコ特使が明かした驚きの見解:米中貿易戦争の影で、中国資本のメキシコ工場は来年検討予定のUSMCA(米国-メキシコ-カナダ協定)の特恵をほぼ確実に維持できる見込み。背景には「地域生産」を重視する新たな貿易ルールの潮流が。
中国企業のメキシコ進出に「緑信号」

メキシコ大使館のデイビッド・トルヒーヨ商務参事官は中国国際サプライチェーン博覧会で、「中国企業を標的とした規制の兆候はない」と断言。トランプ政権時代の関税措置でメキシコに移転した中国企業群は、USMCAの恩恵を継続享受できる見通しだ。
USMCA改定の本当の焦点
「自動車産業では北米生産比率75%の要件がさらに強化される可能性がある」とトルヒーヨ氏。ただしこれは「中国排斥」ではなく、域内生産を促す原産地規則の厳格化が本質だと説明。北米市場を目指す全ての外国企業に現地生産拡大を求める内容になるという。
30%関税危機とメキシコの駆け引き
トランプ大統領が8月1日からメキシコに発動すると警告した30%関税について、特使は「未発効で解決に向け協議中」と釈明。麻薬密輸と不法移民対策の不十分さが理由だが、メキシコは「相互利益ある解決策」を模索中だと述べた。
貿易戦争の意外な勝者
米国の東南アジアへの高関税措置と対照的に、メキシコは中国企業にとって「安全地帯」に。BTCCアナリストは「アジア生産拠点から北米シフトが加速するも、BYDの工場計画中止など逆風事例も」と指摘する。
北米サプライチェーンの再編成
「隣国関係は常に難しいが、解決メカニズムは存在する」とトルヒーーヨ参事官。自動車産業を中心に、北米地域内での生産ネットワーク再構築が進む見込みで、アジアからの輸出企業には新たな課題が生じると予測。
FAQ
USMCAの原産地規則とは?
商品の一定比率を北米域内で生産することで、関税免除が適用される制度。現在自動車部門では75%の域内調達が要件。
中国企業はなぜメキシコに進出?
トランプ政権時代の対中関税回避が主目的。メキシコ生産ならUSMCA特恵で米国市場にアクセス可能なため。
30%関税の影響は?
現時点では未発効だが、実施されればメキシコ産品全体の価格競争力に打撃。特に自動車産業への影響が懸念される。