FTX、スリーアローズ・キャピタルの15億ドル債権申し立てを阻止へ―「自己責任による損失」と主張
FTXの破産管財人は、ヘッジファンド「スリーアローズ・キャピタル(3AC)」による15億ドルの債権申し立てに対抗し、同ファンドがリスクの高い投資による損失の補填を図っていると主張している。
6月20日に米デラウェア州破産裁判所に提出された94ページの異議申し立て書で、FTX回収トラストの弁護士団は、3ACの債権申し立てを「非論理的で根拠のないもの」として完全却下を求めた。
争点は、2022年中旬から後半にかけて両社が破綻した際に、3ACが実際にFTXに保有していた仮想通貨の額。ヘッジファンドは約16億ドルの残高があったと主張するが、FTX側は証拠金債務7億3300万ドルを差し引いた正味価値は2億8400万ドルだったと反論。
FTX側は「3ACは負債を無視し、過剰なレバレッジ取引の損失を他の債権者に転嫁しようとしている」と主張。「FTX債権者が3ACの失敗した取引の安全網になるべきではない」と記した。
この2億8400万ドルの大半は、2022年6月の仮想通貨価格暴落時に消失。うち2億2200万ドルは相場下落による損失、6000万ドルは3AC自身による引き出しだった。FTXは「契約条項に基づき正当に8200万ドルを清算しただけで、これにより口座残高がマイナスになるのを防いだ」と説明。
3ACの債権申し立て額は、2023年半ばの1億2000万ドルから2024年11月には15億3000万ドルに膨らんだ。同ファンドの清算人は「FTXが義務を怠り、清算に関する重要情報の開示を遅らせた」と主張。ジョン・ドーシー主任判事は証拠開示問題で3AC側に有利な判断を示したが、債権全体の可否は審理中。
FTX側は「資産没収ではなく、変動の激しい仮想通貨を米ドルに変換する契約上の措置だった」と反論。この変換により「3ACの資産価値が毀損されるどころか保全された」と主張する。
管財人はさらに、3ACの計算方法に異議を唱え「過大評価された残高を根拠にし、相殺すべき項目を無視している」と指摘。異議申し立て書によれば、ピーク時の3AC口座は10億2000万ドル(同ファンド主張の15億9000万ドルではなく)、負債は7億3300万ドル(同主張の13億ドルではなく)だった。
裁判所がFTX側の主張を認めれば、3ACの債権申し立ては全額棄却されるか、無担保債権に減額される見込み。3AC側の反論提出期限は7月11日、公判は8月12日予定。
翻訳者:QuantumFox7