トランプ氏再選後の欧州右派、仮想通貨を政治戦略の武器に
米国のトランプ氏再選を機に、欧州各国の右派政党が仮想通貨政策を積極的に推進しています。英国の改革党、フランスの国民連合、ポーランドの自由と正義などが、仮想通貨を経済政策の柱として掲げ、新たな支持層の獲得を目指しています。特に2025年に入ってから、これらの政党による仮想通貨関連法案の提出や政策表明が相次いでいます。
欧州右派の仮想通貨戦略が加速
2024年のトランプ氏再選後、欧州各国の右派政党は仮想通貨政策を急速に推進しています。英国の改革党は2025年5月に「仮想通貨・デジタル金融法案」を提出し、仮想通貨取引の規制緩和を打ち出しました。同党のナイジェル・ファラージ党首は「英国で仮想通貨革命を起こす」と宣言し、仮想通貨投資家からの支持を集めています。
フランスでは、マリーヌ・ル・ペン氏率いる国民連合が2016年時点の仮想通貨禁止方針を転換し、2025年3月に原子力発電所の余剰電力を使ったビットコイン採掘計画を発表しました。同党は「安全で極めて収益性の高い」と採掘事業を評価しています。
英国改革党が仮想通貨政策を推進
英国の改革党は2025年5月、仮想通貨取引に関する税制優遇や規制緩和を盛り込んだ法案を提出しました。同党の調査によると、仮想通貨を保有する有権者の12%が改革党を支持すると回答しており、この数字は2024年時点の25%にまで上昇すると予測されています。
ファラージ党首は「仮想通貨は英国経済の新たな成長エンジンだ」と述べ、仮想通貨企業に対する法人税の減免や、取引所への規制緩和を公約に掲げています。同党の試算では、この政策により2026年までに760億ポンドの経済効果が期待できるとしています。
フランス国民連合の政策転換
フランスの国民連合は、2025年に入って仮想通貨政策を大きく転換しました。同党は2016年時点では仮想通貨を「投機的で危険」と批判していましたが、2025年3月に原子力発電所の余剰電力を使ったビットコイン採掘計画を発表し、「安全で収益性の高い産業」と評価を改めました。
ル・ペン氏は「フランスの技術力を生かした新たな産業創出」とこの政策を説明し、仮想通貨採掘事業に年間3億ユーロの予算を割り当てると表明しました。国民連合の支持者調査では、仮想通貨保有者の19%が同党を支持すると回答しています。
ポーランドの仮想通貨推進派
ポーランドでは、スワボミル・メンチェン氏率いる自由と正義党が積極的な仮想通貨推進政策を掲げています。メンチェン氏は2013年から仮想通貨投資を行っており、「ポーランドを仮想通貨の楽園にする」と公約しています。
同氏は2023年12月、自身が保有する500BTC(約150億円相当)を「ポーランド戦略的ビットコイン準備金」として運用すると発表しました。2025年現在、同党の支持率は19%に達し、仮想通貨関連政策が支持拡大に寄与していると分析されています。
仮想通貨が政治の新たな争点に
欧州各国で右派政党が仮想通貨政策を推進する背景には、若年層やテクノロジー業界からの支持獲得という思惑があります。仮想通貨市場の拡大に伴い、有権者の中でも仮想通貨保有者の割合が増加しており、これらの層へのアピールが重要になっています。
政治アナリストの間では「仮想通貨政策が今後の選挙の重要な争点になる」との見方が強まっています。特に若い有権者ほど仮想通貨への関心が高く、各党の政策が支持率に直接影響を与える可能性があります。
今後の展望
専門家によると、仮想通貨を巡る政治的な動きは今後さらに活発化すると予想されています。2026年に予定されている欧州各国の選挙では、仮想通貨政策が主要な争点の一つになる可能性が高いとみられています。
特に英国、フランス、ポーランドなどでは、仮想通貨関連法案の提出や政策議論が選挙戦の重要な要素になると予測されています。仮想通貨業界からの政治献金やロビー活動も増加しており、政治と仮想通貨の関係がさらに深まることが予想されます。
よくある質問
欧州の右派政党はなぜ仮想通貨政策を推進しているのですか?
若年層やテクノロジー業界からの支持獲得が主な目的です。仮想通貨保有者が増える中、これらの有権者へのアピールが重要になっています。
フランスの国民連合はなぜ仮想通貨政策を転換したのですか?
原子力発電の余剰電力活用や新産業創出という経済的な理由に加え、若い有権者からの支持拡大が狙いと考えられています。
ポーランドのメンチェン氏の政策は実現可能ですか?
同氏が率いる自由と正義党の支持率が上昇しており、政権を獲得すれば実現可能性は高まるとみられています。