F-35、「稼働率50%」の泥沼…商法の物差しに直面すれば「返金対象」
米国の最新鋭ステルス戦闘機F-35が深刻な稼働率問題に直面している。政府監査機関(GAO)の報告書によると、2026年3月時点でF-35のミッション遂行可能率はわずか50~55%に留まっており、完全ミッション遂行可能率に至っては30%台という驚くべき低水準だ。800件以上の未解決欠陥が指摘される中、一部専門家からは「レモン法(欠陥商品返品法)適用の可能性」まで示唆されている。
F-35の稼働率問題の実態
GAOが2023年3月に公表した報告書によれば、F-35機体の「ミッション遂行可能率(Mission-CapABle Rate)」は50~55%程度。さらに深刻なのは「完全ミッション遂行可能率(Full Mission-Capable Rate)」が30%前後しかない点だ。これは10機中3機しか完全な状態で任務に就けないことを意味する。特に海軍型のF-35BとF-35Cに至っては、完全ミッション遂行可能率が10%程度まで低下するケースも報告されている。
800件以上の未解決欠陥
2021年のGAO調査では、F-35プログラムには800件以上の「重大欠陥(deficiencies)」が存在することが明らかになった。これらの欠陥には「運用上の重大な制限を引き起こす」「安全性や生存性に影響を与える」ものが含まれており、2026年現在でも完全には解決されていない。欠陥はロットごとに異なる特性を示し、一部のロットでは特に深刻な問題が集中している。
「レモン法」適用の可能性
軍事アナリストのハリソン・カス氏は19FortyFiveへの寄稿で、F-35の状況が「レモン法」適用基準を満たす可能性があると指摘。「製造業者が合理的な試行回数内に欠陥を修正できない場合、購入者は返金を要求できる」と述べ、国防総省が法的措置を検討する可能性を示唆した。
プログラムの将来展望
F-35プログラムは2018年に106機だった配備数が2023年には50機に達し、2026年現在ではさらに増加している。しかし「技術的準備度と生産準備度評価(TSPR)」によれば、プログラムの進捗は依然として課題が多い。監視団体POGOは「F-35は依然として『技術的・運用上の重大なリスク』を抱えている」と警告している。
代替機種の台頭
F-35の課題が顕在化する中、韓国のKF-21『ボラメ』など新世代戦闘機の開発が注目を集めている。専門家の間では「F-35の代替オプション」として、よりシンプルでコスト効率の高い機体の必要性が議論され始めている。