ブラックストーンのBCRED、3年ぶりの初損失…私募ローン市場にひび割れ始まる
ブラックストーン・グループの私募ローンファンド「BCRED」が3年ぶりに初の損失を計上した。2026年2月の運用報告書によると、同ファンドは0.4%のマイナスを記録。これは2022年9月の設立以来初の損失となる。専門家らは、高金利環境とAI関連企業の業績悪化が主因と分析。JPモルガンなどの金融機関も私募ローン市場のリスク増加を警告している。
BCREDが37億円の評価損を計上
ブラックストーンのBCREDファンドは2026年2月、830億円(約125億円)規模のポートフォリオで0.4%の損失を計上した。特に注目されるのは、AI関連企業メダリア(Medallia Inc.)への投資で37億円(約5億5700万円)の評価損が発生した点だ。同社はソフトウェア企業ThOMa Bravoに買収されたが、業績が予想を下回ったことが要因。BCREDの運用責任者は「AIセクターの変動が予想以上に大きかった」とコメントしている。
AIバブル崩壊とJPモルガンの警告
BCREDの損失背景には、AI関連株の急落がある。1兆8000億円規模の私募ローン市場で、AIスタートアップへの融資が焦げ付き始めた。JPモルガン・チェースのアナリストは「私募ローンのバックレバレッジ(借入金活用)比率が9.2%に達し、リスクが顕在化している」と指摘。フィッチ・レーティングスも私募ローンのデフォルト率が4.5%に上昇すると予測する。
市場専門家の見解
アポロ・グローバル・マネジメントのCEOマーク・ローワン氏は「私募ローンの調整局面は避けられない」と述べ、ヘッジファンドのアナリストジョシュ・スタイナー氏は「2008年金融危機以来の状況」と警鐘を鳴らす。PiMCOのクリスチャン・ストラッケ氏も「私募ローン市場の『ひび割れ』が表面化しつつある」と分析している。