米仮想通貨CLARITY法案、9月15日に上院で山場|日本は既に法制化済み、年内成立は依然不透明
米国の仮想通貨市場構造を定める「Digital Asset Market Clarity Act(CLARITY法案)」が、9月15日に上院で最初の手続き投票を迎える。下院を既に通過し、上院銀行委員会でも2026年5月14日に賛成15・反対9で可決、6月1日には本会議の審議日程に載ったものの、夏の休会前の採決は見送られた。上院多数党院内総務が8月8日に討論終結の動議を提出したことで、9月14日の再開直後の手続き投票実施が確保された格好だ。 一方、法案の技術設計ではなく、政府高官と仮想通貨業界の利益相反を扱う倫理条項、不正資金対策の執行規定、ステーブルコインの利回り・報酬の扱いという3点を巡り、与野党の折り合いは依然ついていない。上院が9月に確保できる審議日数は限られており、その後は中間選挙が控える。手続き投票を通過しても、上院版と下院可決済み法案を一本化する作業が残るため、年内成立への道のりは決して短くない。なお、日本では関連法制度が既に成立済みで、国際的な規制競争の行方が注目される。
市場は「今年の成立」に懐疑的
予測市場では2026年中にCLARITY法案が署名されるかどうかについて、否定的な見方が優勢な水準で推移しています。一方で8月下旬のビットコイン相場は、法案審議の進展期待を材料のひとつとして急伸し、一時8万ドル台を回復しました。法案が成立する確率は低いと見積もりながら、成立に向けた前進のニュースには価格が反応するという、ややねじれた状態にあります。
ここで日本の位置を確認すると、順序が逆転していることが分かります。日本では2026年4月10日に改正法案が閣議決定され、6月11日に衆議院、7月15日に参議院で可決・成立、7月23日に公布されました。仮想通貨を資金決済法上の決済手段から金融商品取引法上の金融商品へ移し、インサイダー取引規制を新設し、不公正取引に対する課徴金と犯則調査権限を整備するという市場構造に関わる制度変更を一括で通した形です。
もっとも、法律が通ったことと市場が育つことは別の話です。日本では下位法令の整備がこれからで、施行は2027年中と見込まれています。米国は制度が未確定のまま巨大な現物ETF市場を先に持ち、日本は制度を先に固めて商品はこれから、という対照的な組み合わせになっています。どちらの順番が結果的に有利だったのかは、数年後に振り返って評価されることになりそうです。
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