金トークン「PAXG」vs「XAUT」徹底比較|RWA市場で時価総額急増、伝統的金融を揺さぶる

金をデジタル化する二大トークンが、現実世界資産(RWA)市場で存在感を急拡大。伝統的な金投資の常識をブロックチェーンが塗り替えつつある。
裏付けの違いが運用スタイルを分ける
PAXGは実物の金地金をロンドン金庫に保管し、その所有権をトークン化。一方XAUTは、スイスの保管庫に裏付けられた金債権をトークンとして発行する。両者の根本的なアプローチの違いが、流動性プロバイダーや規制対応の戦略に明確な差を生んでいる。
市場は「デジタルゴールド」に投票中
両トークンの時価総額増加は、機関投資家から個人まで、不動産や国債に続くRWA分野での金への需要が具体化している証左だ。ブロックチェーンがもたらす24時間取引可能性と分割所有の容易さが、物理的金の保管コストや流動性リスクという従来の悩みを一掃する。
金融の未来か、単なる新しい瓶に古い酒か
確かに、所有権のトークン化は画期的だ。しかし皮肉なことに、結局はロンドンやスイスの金庫にある「本物の金」への信頼に依存している——結局のところ、最も革新的なデジタル資産でさえ、最も古い価値保存手段に縋っているのだ。
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まず発行体と規制環境についてです。パクソス(Paxos)が発行するPAXGは、米国ニューヨーク州金融サービス局の認可を受けた信託会社によって運営されています。顧客資産は会社の資産とは法的に切り離されており倒産隔離が図られている点が特徴です。対してテザー(Tether)関連企業が発行するXAUTは現在、エルサルバドルの企業法およびデジタル資産法に基づいて運営されており法的構造が異なります。
次に投資家にとって重要な「現物償還」の条件です。PAXGは提携パートナーを経由することで、1グラム単位などの少額から金現物への交換が可能です。これにより個人投資家でもトークンを物理的な金として受け取るルートが確保されています。
一方、XAUTの現物償還は原則として金塊1本分(約430オンス)の保有が必要とされています。また受取場所もスイスに限定されているため、事実上機関投資家や大口保有者を対象とした設計となっています。
法的権利の性質についても差異が見られます。PAXGは金の「共有持分権」として所有権が明確に定義されていますが、XAUTの利用規約には特定の状況下において保有者が「無担保債権者」として扱われる可能性に関する条項が含まれています。
両銘柄とも保管手数料は無料であり、保有コストに差はありません。しかし、有事の際の資産防衛や将来的に物理的な金を手にする選択肢を重視する場合、法的な堅牢さと柔軟な償還ルートを持つPAXGが適しており、一方のXAUTは高い流動性を活かしたトレーディング用途としての側面が強いと言えるかもしれません。
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