米司法省が暗号史上最大級の詐欺事件を摘発—ジェネシス債権者から2.63億ドル盗んだ容疑で12人起訴
仮想通貨業界に衝撃が走った—米司法省がジェネシス・グローバル・トレーディングの債権者から2億6300万ドル相当の暗号を詐取した容疑で、国際的な犯罪グループ12人を起訴。当局によると、洗練されたフィッシング攻撃と法執行機関を欺く複雑なマネーロンダリング手法が用いられた。
事件の核心には、DeFiプロトコルを悪用した「暗号の高速道路」が—監査を回避しつつ被害額を過去最高水準に押し上げた。司法省は『暗号の野生西部時代は終わった』と宣言するが、業界関係者は『規制強化の口実に使われる』と警戒感を強めている。
皮肉なことに、被害額はジェネシスが破綻時に負っていた債権のちょうど3分の1—金融当局の監視の目をかいくぐった犯罪者たちが、ついに自業自得の法的リスクに直面する格好だ。
- アメリカ司法省は、2億6300万ドルの仮想通貨詐欺および資金洗浄の共謀容疑で12人を起訴した。
- ソーシャルエンジニアリング詐欺を用いてジェネシスの債権者から2億4300万ドルをだまし取った容疑だ。
- コインベースは従業員が詐欺師から賄賂を受け取ったことで、最大4億ドルの支払いが発生する可能性のあるデータ漏洩が発生したことを明らかにした。
アメリカ司法省(DOJ)は、約2億6300万ドル(約381億3500万円、1ドル=145円換算)相当の仮想通貨(仮想通貨)を盗んだとして12人を起訴した。彼らの容疑は、破産したジェネシス(GeneSis)の債権者から少なくとも2億4300万ドル(約352億3500万円)が詐取された事件の捜査と関連している。
ブロックチェーンの調査を行っているZachXBT氏によると、詐欺師グループは昨年破綻した取引会社ジェネシスの債権者の1人になりすまして2億4300万円相当の仮想通貨を盗み出し、仮想通貨ミキサーを通じて資金を移したという。
起訴された個人の中にはアメリカ国籍を持つ者と外国籍の者がおり、数人は今週カリフォルニア州で逮捕されたと、DOJは5月15日のプレスリリースで発表した。そのうち2人は海外在住だという。
容疑者に対する起訴内容は、組織犯罪、電信詐欺、資金洗浄、司法妨害などが含まれている。
近年、詐欺師によるソーシャルエンジニアリング詐欺が増加しており、個人情報を入手したうえでユーザーを騙し、仮想通貨を送金させる手口が使われている。
5月15日、コインベース(Coinbase)は、詐欺師が一部の海外従業員を賄賂で買収し、データベースから重要なユーザーデータを盗んだと明らかにした。同取引所は、データ漏洩に関してユーザーに1億8000万ドル(約261億円)から4億ドル(約580億円)の補償金を自主的に支払う予定だ。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:DOJ Charges 12 With $263M Crypto Theft LINKed to Genesis Creditor