ビットコイン7万ドル突破!しかし売り圧力の懸念は続く
ビットコインが70,000ドルの大台を突破した。歴史的な節目だ。しかし、その陰には巨大な売り圧力が潜んでいる。
なぜ今、警戒が必要なのか
上昇の勢いは本物に見える。だが、過去のサイクルを振り返れば、この水準は常に激しい利益確定売りを引き起こしてきた。大口保有者(ホールダー)の動向がカギを握る。彼らが利食いを始めれば、上昇トレンドに急ブレーキがかかる可能性がある。
市場の力学が変わる瞬間
新たな高値は常に新たな売りを呼び込む。これは仮想通貨市場の不変の法則だ。機関投資家の参入が進む一方で、従来のリスクオフの動きが再燃する兆候も見え始めている。伝統的な金融市場の不安が、突然、仮想通貨へと波及するリスクを忘れてはならない。
70,000ドルは通過点に過ぎない。真の試練は、この高値圏で市場がどのように需給バランスを保つかだ。楽観論が蔓延する今こそ、冷静な分析が必要な時である。結局のところ、ウォール街の古い格言はここでも通用する――『悪い知らせを買い、良い知らせを売れ』。
ビットコイン過去の傾向は続落を示唆
現在、「利益状態の供給割合」指標が-1標準偏差の水準を下回り、約57%となっている。この下落は、過去と比べて利益を得ているビットコイン保有者が減少していることを示す。歴史的には、これは深いベアマーケット(弱気相場)の序盤のサインである。2022年5月や2018年11月にも同様の数値が観測され、ビットコイン価格は大きく下落した。
「利益状態の供給割合」が悪化すると、買値よりも安値で保有している投資家、いわゆる「含み損」状態の保有者が増えることを意味する。
この状況は持続的な売り圧力を引き起こす場合が多く、価格の停滞局面が市場回復の足掛かりとはなりにくい。むしろビットコインは中期的に下落圧力の続く長期的な不利な市場環境にある可能性を示唆する。
STHの利益増加がビットコインに悪影響も
短期保有者(STH)のオンチェーン・コストベースバンド(CBB)は、ビットコインにとってもう一つの懸念材料となっている。過去には、価格が下限バンドを下回った際、特に2022年6月や2020年3月といった大きな修正局面で底打ちのサインとなった。反転局面はSTHリアライズドプライスがサポートへ転じることで始まり、価格回復の兆しとなる。
現在、STHリアライズドプライスは約8万7434ドルの水準にある。もしビットコイン価格がこのレベルに接近すると、短期保有者が損益分岐点で保有分を売却しようとすることで、売り圧力が強まる可能性が高い。
このため、価格の本格的な回復が妨げられる恐れがあり、上値の重い展開が続く懸念もある。ビットコインがSTHリアライズドプライスまで上昇すれば、そこで抵抗を受け、持続的な上昇は難しくなる可能性がある。
BTC価格が上昇中、継続できるか
本稿執筆時点で、ビットコインは7万2521ドルで推移し、重要な7万2294ドルの水準を上回っている。このサポート維持が回復への前提条件。しかし、弱気のシグナルが根強く、市場には売り手による圧力が続く可能性を示す材料も多い。
このまま弱気トレンドが続けば、ビットコインは7万5000ドルの抵抗線突破に苦戦する可能性がある。この場合、さらなる下落となり、7万ドルや6万5000ドル割れも視野に入る。市場環境次第では、投資家のセンチメントに大きな変化がなければ、ビットコインが上昇トレンドを回復するのは難しい展開が予想される。
一方、短期的に強気サイドが主導権を握れば、ビットコインは7万5000ドルを突破し、上昇が期待できる。7万8363ドルを上抜ければ弱気の見方は無効となり、さらなる価格上昇の可能性が強まる。しかし、7万5000ドルは心理的な節目であり、この水準突破の過程でパニック売りが発生するリスクも残る。