FTXサム・バンクマン=フリード被告、Xで新たな主張展開—暗号業界の注目再燃
かつての暗号王、法廷外で新たな戦いを始める。
ソーシャルメディアを法廷に
サム・バンクマン=フリード被告がX(旧Twitter)で新たな主張を展開。有罪判決後も、プラットフォームを私設法廷として活用—証拠開示から手続きの不備まで、140字に詰め込まれた抗議の連打だ。
数字が語る物語
元FTXCEOの投稿は、裁判記録の特定数値を引用。顧客資産の扱いから内部監査のプロセスまで、公判で争われた核心部分に再び焦点を当てる。ただし、これらはすべて既に陪審によって評価済みの数字だ。
暗号コミュニティの反応
業界内では懐疑的な視線が大半を占める。あるベテラン投資家は「有罪判決後のソーシャルメディア作戦は、新たな投資家向けのPRにしか見えない」と冷笑。それでも一部の熱心な支持者は、投稿を「体制への抵抗」と称賛する。
規制当局の目
FSAをはじめとする各国規制当局は、このような公判後メディア戦略に注視。デジタル時代の司法プロセスへの影響を評価している。伝統的な法廷システムとソーシャルメディアの境界線が、また一つ曖昧になった。
結局のところ、これぞ金融界の古典的シナリオ—敗者が最後に振りかざすのは、往々にしてキーボードだ。
箝口令と司法の偏向をめぐる主張
バンクマン=フリード被告は、自身とトランプ米大統領がルイス・カプラン判事により「発言禁止措置」を受けたと主張している。
7) They then got the judge to impose a gag order on @reaLDOnaldTrump.
Biden's DOJ silenced me, too—getting Judge Kaplan to gag and then jail me before trial.
President Trump also had Kaplan as a judge. pic.twitter.com/2AbwmlI4P9
しかし、裁判記録によれば、この比較は誤りである。カプラン判事はトランプ氏の名誉毀損民事訴訟を担当し、法廷での振舞いに制限を設けただけで、正式な公的発言禁止命令(ギャグオーダー)は出していない。
トランプ氏の刑事事件における発言禁止命令は、無関係の他の判事によって出されたものである。
一方、バンクマン=フリード被告は、事前釈放条件違反を繰り返したために刑事のギャグオーダーを受けており、これは通常の司法対応である。
再三の支払い能力主張、法廷で棄却
バンクマン=フリード被告は再び「FTXは常にソルベント(債務超過でなかった)」と主張し、検察側が顧客資金を盗んだと虚偽の主張をしていると訴えている。
この主張は被告側の裁判戦略の中心であったが、顧客資産が不適切に流用され、誤った説明があったと陪審が認定して却下された。
また、連邦裁判所は一貫して、破綻後の資産回収が当時のソルベント(財務健全性)を遡及的に証明するものではないと判断している。
Agree with almost all of this.
But FTX was never bankrupt. I never filed for it.
The lawyers took over the COMPany and 4 hours later they filed a bogus bankruptcy so they could pilfer it for money. https://t.co/5YjqvPjFT3 pic.twitter.com/L7VWJK4Wny
検察行為の誤った描写
バンクマン=フリード被告はさらに、トランプ氏が自身の検察官の1人、元SDNYのダニエル・サスーン氏を「解雇した」と主張している。
しかし、公開記録によれば、サスーン氏は無関係な腐敗事件で司法省の指示に従わなかったため自ら辞任しており、解雇されたわけではない。FTX事件との直接的な関係もなかった。
10) My prosecutor, Sassoon—later fired under @realDonaldTrump—wrote a 70-page document on all the evidence they didn't want the jury to see. https://t.co/mQ8XBQvNlq
Prohibited me from pointing out FTX was SOLvent; prohibited me from even mentioning lawyers.
Judge Kaplan… pic.twitter.com/A7U6f3xL92
米司法省の動きと政治・仮想通貨規制の関連
複数の投稿で、同被告はバイデン政権が自身を標的にした理由として、ゲイリー・ゲンスラー氏に反対したこと、共和党への献金、仮想通貨擁護者だったことを挙げている。
しかし、バンクマン=フリード被告がワシントンで活動していた事実はあるが、政治献金や規制当局への働きかけが起訴に影響したと示す裁判資料や判決は存在しない。
裁判官は書類証拠、内部メッセージ、証人証言に基づき判断した。
実際には、FTX創設者自身がバイデン陣営へ直接献金している。
バンクマン=フリード被告はまた、元FTX共同CEOライアン・サラメ氏についても、無理やり有罪答弁させられ、無罪証拠の提出を阻まれたと主張している。
しかし、サラメ氏は選挙資金法違反と資金送金法違反について有罪答弁し、その内容を法廷で認めている。同氏の量刑記録には証拠が違法に却下されたとの司法判断はない。