BTCC / BTCC Square / BeincryptoJP /
ジェミニ、英国・EU・豪州から撤退へ—予測市場に全資源を集中させる大胆な一手

ジェミニ、英国・EU・豪州から撤退へ—予測市場に全資源を集中させる大胆な一手

Published:
2026-02-06 09:22:50
13
1

ジェミニが英国・EU・豪州撤退、予測市場に経営資源集中

暗号取引所のジェミニが欧州と英国、オーストラリア市場からの戦略的撤退を発表。規制の迷路とコスト増に直面し、次なる成長エンジンとして「予測市場」に全てを賭ける。

撤退の背景にある圧力

MiCA(仮想通貨市場規制)をはじめ、各国で複雑化する規制フレームワークが事業継続のハードルを急上昇させた。英国のFSA(金融行為監督機構)やEUの厳格なライセンス要件への対応コストが、収益性を圧迫。ジェミニは「資源の最適化」を理由に、これらの地域から手を引く決断に至った。

新たな主戦場:予測市場

撤退により解放される人的・資本的リソースは、全て「予測市場」プラットフォームの開発と拡大に振り向けられる。政治結果からスポーツイベントまで、あらゆる事象への賭けを可能にするこの分野は、高い手数料収入とユーザーエンゲージメントを約束する未開拓地だ。伝統的な金融商品よりもはるかにスリリングで—規制の網もまだ粗い。

集中攻撃のリスクと展望

一見すると後退とも取れるこの動きは、実はニッチな領域での支配的ポジションを確立するための焦点的投資だ。ただし、全ての卵を一つのカゴに入れる戦略は、もし予測市場自体が世界的な規制弾圧に遭えば、大きな逆風となるリスクも内包する。一部のアナリストは「次のバブルを見極めた賢明なポジショニング」と評価する一方で、懐疑的な声も。「伝統的な取引所事業の苦戦を、次なる『物語』で覆い隠す古典的なテック企業の手口だ」と冷笑する向きもある—結局のところ、金融の世界で最も確実に予測できるのは、規制が追いつき、楽屋落ちが終わることだけかもしれないからだ。

複雑な海外規制が撤退の要因に

ジェミニは2015年の創業以来、60カ国以上に事業を拡大してきた。しかし今回の発表で、英国、EU、オーストラリア市場での事業継続を断念した背景には、複雑化する規制対応の負担がある。各地域で異なる規制要件への対応、法務・コンプライアンス体制の維持、顧客サポートの多言語化などが、経営資源を圧迫していたという。

同社は従業員数を2022年の約1100人から2025年末までに約半分に削減しており、今回さらに25%の追加削減を実施する。この人員削減の背景には、AIによる業務効率化の進展がある。ジェミニはAI活用により「小さく、速く、鋭い組織」への転換が可能になったと説明している。

海外市場からの撤退は、このスリム化戦略において不可欠な判断だった。同社は「組織が引き伸ばされ、コスト構造が重くなり、意思決定と実行のスピードが落ちている」状態に陥っていたと認めている。米国市場への集中により、規制対応の効率化と意思決定の迅速化を図る。

予測市場を次世代の中核事業に位置づけ

ジェミニの戦略転換で最も注目されるのが、予測市場への集中だ。同社は「予測市場は、今日の資本市場と同じか、それ以上に大きくなる可能性がある」と強調している。

2025年12月中旬に立ち上げた「ジェミニ・プレディクションズ」は、わずか数週間で1万人以上のユーザーを獲得し、取引総額は2400万ドル(約38億円)を超えた。予測市場は、選挙、経済指標、スポーツなどの将来の出来事について取引を行い、その価格が集合知としての確率を示す仕組みだ。

ICYMI: 🗣️ Every $50 traded on Gemini Predictions earns you 1 entry to win $1,000 thru Monday.

Share your entry count below and we'll select 3 random replies to send some BTC 🫵 pic.twitter.com/nhg9BefN8o

— Gemini (@Gemini) February 4, 2026 キャンペーンを積極的に行っているGemini Predictions

この分野では、ポリマーケット(Polymarket)やカルシ(Kalshi)といった競合が急成長している。1月のデータでは、カルシが月間91.6億ドル、ポリマーケットが76.6億ドルの取引高を記録した。コインベースも1月28日に米国で予測市場プラットフォームを開始するなど、大手取引所の参入が相次いでいる。

ジェミニは、米国市場において予測市場を中核としたスーパーアプリ構想を推進する。地域撤退により確保した経営資源を投入し、規制対応力とスピードを武器に競合他社に対抗する姿勢だ。

業界全体で広がる予測市場への注目

予測市場への関心は仮想通貨業界全体で高まっている。2026年1月の予測市場全体の取引高は120億ドルを超え、2024年初頭の1億ドル未満から急拡大した。

ただし規制面での課題も残る。米ネバダ州はポリマーケットとコインベースに対し、スポーツ関連契約が州法に違反する可能性があるとして法的措置を講じた。各州の賭博規制と連邦商品先物取引委員会(CFTC)の管轄の狭間で、予測市場の法的位置づけは不透明な状況が続いている。

ジェミニはブログで「予測市場で成功するためには、集中が必要だ」と明言している。グローバル展開から米国集中への転換は、次世代の金融インフラを巡る競争において、同社が選択した生き残り戦略といえる。2026年の中間選挙を控え、予測市場の成長は加速する見込みで、業界再編の動きが注目される。

|Square

BTCCアプリを入手して、暗号資産取引を始めてみませんか?

早速始める QRコードをスキャンして、100M人以上のトレーダの仲間になりませんか?

当サイトで転載する記事は全て公開されたネットワークプラットフォームからのもので、業界情報を伝達する目的のみに限定し、BTCCの如何なる公式的な立場も代表するものではありません。著作権は全て原作者に帰属します。内容に著作権侵害や権利を侵害する可能性があるものが発見された場合は、[email protected]までご連絡ください。法に基づき速やかに対処いたします。 BTCCは、転載情報の正確性、时效性、完全性について、如何なる明示的または黙示的な保証も行うものではなく、これらの情報に依存して生じた如何なる直接的または間接的な責任も負いません。全ての内容は業界研究の参考として提供されているものであり、投資、法律、または商業上の意思決定への助言を構成するものではありません。BTCCは、本文の内容に基づいて行われた如何なる行為についても法的責任を負いません。