グレースケールETF計画が前進、トークンは売り圧力に直面 - 2026年、機関投資家の本格参入がカギ
伝統的金融の巨人がついに仮想通貨市場に本格参入か。グレースケールのETF申請が規制当局の審査を順調に通過、業界では「機関投資家の大規模資金流入への最終関門」と期待が高まる。
一方で、市場では皮肉な現象が。ETF承認への期待が高まるほど、関連トークンには逆に売り圧力がかかるというパラドックスが発生。短期トレーダーが「ニュース買い、事実売り」の古典的戦略を展開している模様だ。
専門家は指摘する。「ETF承認は長期的には流動性と信頼性を向上させるが、短期的には利益確定売りを誘発しやすい。伝統的金融市場でよく見られる『噂で買って事実で売る』パターンが、仮想通貨市場でも再現されている」
あるアナリストは冷笑交じりにコメント。「ウォール街が参入すると言えば価格が上がり、実際に参入すると利益確定で売られる。仮想通貨市場もいよいよ『本物の』金融市場になった証拠だろう。伝統金融の悪癖まで完璧に継承している」
2026年の市場動向を左右する最大のイベントの一つが、まさに今、静かに進行中だ。機関資金の大洪水が訪れるのか、それとも期待が先行しすぎた反動が来るのか。日本の金融庁(FSA)の対応も含め、世界中の監視がこのプロセスに注がれている。
グレースケール、NEARトラストのETF転換を申請
参考までに、グレースケール・ニア・トラストは現在、約90万ドルの資産を運用しており、1株あたり純資産価値は2.19ドルとなっている。この商品はOTCQB市場で「GSNR」のティッカーシンボルで取引されている。
提案されている転換後、ETFはNYSE Arcaに上場される予定。提出書類によれば、
「本信託の株式は現在、OTCQBにてティッカーシンボル『GSNR』で取引されているが、本目論見書の一部を構成する登録届出書の効力発生後、NYSE Arca, Inc.(『NYSE Arca』)で『GSNR』として上場を予定している。」
さらにグレースケールは、コインベース・カストディ・トラスト社をNEARの保管担当機関に指名した。また、コインベースがプライムブローカーを務め、バンク・オブ・ニューヨーク・メロンが管理者および名義書換代理人を担う。
届出書では、このETFはNEARへの投資を規制下で簡便かつ効率的に行う手段を提供することを目的としているとされている。グレースケールは、本ファンドはレバレッジやデリバティブ、その他類似の金融商品は運用戦略に組み入れない方針であることを強調した。
Crypto ETP FILings continue to come across the SEC's desk. https://t.co/wJhFQcGMtM
— James Seyffart (@JSeyff) January 20, 2026資産運用会社として、今回グレースケールはビットワイズと並んでいる。ビットワイズも2025年5月にNEAR ETFのためにForm S-1を提出した。今回の新たな届出は、仮想通貨ETF市場におけるグレースケールの継続的な戦略的拡大を示すもの。
2025年には、デジタル・ラージキャップ・ファンド、チェーンリンク・トラスト、XRPトラストなど複数の商品がETFに転換された。現在、グレースケールは9本のETFを運用中。
さらに今月初め、グレースケールは提案中のBNBおよびハイパーリキッドETFのために新たなデラウェア法上の信託を設立した。これらのデラウェア信託登録は、正式なSECETF申請の事前段階にあたる。このほか、グレースケールはヘデラ、アバランチ、ビッテンソルのETFについても承認を求めている。
しかし、この発表によるNEAR価格の即時上昇は見られなかった。BeInCryptoマーケットのデータによると、同アルトコインは過去24時間で1.76%下落した。これは市場全体の下落傾向と連動している。本稿執筆時点で、NEARの取引価格は1.54ドル。
NEARの下落幅は週単位で見るとさらに顕著である。過去7日間で同トークンは約14.3%下落した。マクロ経済や地政学的リスクの高まりで投資家心理が慎重となり、売り圧力が継続している状況。