トランプ氏が態度を一変? 米ウォール街、FRB擁護で結束

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最終更新日: 07/17/2025 17:23

米国のドナルド・トランプ大統領が、パウエルFRB議長の更迭を示唆したことで市場は一時騒然とした。しかし、この波紋は24時間も経たずに劇的な展開を迎えることとなる。トランプ氏自身がメディアに対し、「パウエル解任は極めてあり得ない」と発言し、事態は一転した。

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目次
1. トランプ氏の発言は“脅し”? 市場は一瞬の混乱にとどまる

2. FRB議長の解任はなぜ難しいのか?

3. ウォール街が異例の結束:FRBの独立性を全面支持

4. 市場の反応は誰を信用しているかを映す

5. 市場は結局、政治よりも安定を信じている

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1. トランプ氏の発言は“脅し”? 市場は一瞬の混乱にとどまる


現地時間水曜日、複数メディアが報じたところによると、トランプ氏はホワイトハウスで共和党議員と面会した際、パウエル議長の解任を検討していると伝え、意見を求めたという。一部議員は支持を表明し、これにより市場は一時的に動揺した。

 

  • 米国債利回りは急落
  • 金・ビットコインは上昇
  • 米株式市場とドルは一時的に下落

 

しかしその数時間後、トランプ氏は報道を否定し、「私はそのような計画は持っていない。もちろん何が起きてもおかしくはないが、詐欺などの理由がない限り、極めて起こり得ないことだ」と述べた。

 

市場関係者の間では、「トランプ氏は一時的な圧力をかけるための戦略的発言だったのでは」との見方も出ている。実際の狙いは、FRBに対し利下げ圧力を強めることだった可能性が高い。

 

2. FRB議長の解任はなぜ難しいのか?


トランプ氏はこれまでたびたびパウエル氏を「ひどい議長」と批判し、「民主党寄りだ」と非難してきたが、実際にFRB議長を解任するのは法的に非常に困難である。

 

  • Wolfe Researchのアナリストは、「FRB議長を解任するには正当な理由が必要であり、そうでなければ訴訟となり、最終的には最高裁まで争われる可能性がある」と指摘。

 

  • Evercoreの創設者ロジャー・アルトマン氏も「最悪のアイデアのひとつ」と述べ、パウエル氏が自ら辞任することはないと明言した。

 

さらに、FRBは特別な独立性を持つ機関として法的に保護されており、大統領の一存で解任することは難しい。仮にトランプ氏が強行すれば、司法が迅速に介入し、一時的な差し止め命令が出される可能性が高い。

 

このように、パウエル解任を強行すれば法的・政治的混乱が長期化するリスクが極めて大きい。

 

3. ウォール街が異例の結束:FRBの独立性を全面支持


今回のトランプ氏の発言に対し、ウォール街の大手金融機関のトップらが異例のタイミングでFRB支持を表明した。

 

  • JPモルガンのジェイミー・ダイモンCEOは、「FRBの独立性は米経済と市場の安定にとって極めて重要だ」と強調。

 

  • ゴールドマン・サックスのデービッド・ソロモンCEO、バンク・オブ・アメリカのブライアン・モイニハンCEO、シティグループのジェーン・フレイザーCEOも次々と声明を発表し、FRBの独立性を擁護した。

 

これらの金融機関は合計12兆ドル超の資産を運用しており、トップが一斉にFRB支持を打ち出したのは、政権の介入が市場信認を損なうリスクを深刻視している証左だ。

 

4. 市場の反応は誰を信用しているかを映す


今回の騒動で注目すべきは、各市場の反応の違いである。

  • 予測市場(Polymarketなど)ではパウエル解任の確率が急上昇
  • 一方で金利市場(FF金利先物)は比較的冷静な動きにとどまった

 

米国経済指標が堅調なこともあり、金利市場ではトランプ発言よりも財務長官ベッセント氏の安定した発言の方が信頼されていると見る向きも多い。

これは、政治的ノイズに左右されず、経済と政策の実態を重視する市場の姿勢を表している。

 

5. 市場は結局、政治よりも安定を信じている


結論から言えば、パウエル議長は2026年5月の任期終了まで職を全うする可能性が高い。トランプ氏の“態度急変”は、米国においてFRBの独立性が強固に守られていることの証でもある。

 

本当に注目すべきなのは、トランプ氏がなぜ解任を示唆したのか、そしてその背後にある経済政策の意図だろう。市場の長期的な方向性を決めるのは、政治的な騒音ではなく、金融政策の一貫性と経済の実体なのである。

 

ご注意:本記事は公開情報および市場分析に基づいて作成されていますが、投資助言を目的とするものではありません。投資にはリスクが伴いますので、十分ご注意ください。

 

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