キャラクターアートNFT「Shizuk」をローンチ NFTアートの課題

2022/07/11著者:

主流のNFT(非代替性トークン)アートには従来のアートにはなかった付加価値がある。一つが作品の制作にプログラムを使いパーツを組み合わせて絵をつくるといった手法(コンピュータージェネレティブ)だ。これにより組み合わせで使われているパーツの数量によって希少性を数値で表現することができる。2つ目はブロックチェーン技術を使った様々なギミックを作品に入れられる点だ。

この2つはアナログアートには無いNFTアートならではの新しいユーザー体験となっている。

キャラクターアートNFT「Shizuk」


Shizukも、400点以上のパーツの組み合わせでデザインされた8888個全て異なるキャラクターアートだ。さらにギミックとしてキャラクターに付与する名前とストーリーを最初の所有者が決められ、一度決められた後は、誰も書き換えられないように記録させている。

また所有者だけの特権とし、自分が持っているキャラクターの服装、髪型、道具などを自由に選んで、分身となるキャラクターアートNFTを追加で手に入れられるというUXの提供を計画している。

メタバース時代を見据え自分自身の表現の一つとしてのアバター活用も視野に入れ、アバター系NFTアートの理想的なモデルケースを目指している。

 

【Shizuk NFT FreeMint】


配布開始日時 7月9日 9時(配布中)

配布サイト:https://shizuk.io/

対象:18歳以上

制限:1人3個まで

数量: 3000(無くなり次第終了)

価格:無料(ただしイーサリアムネットワークに支払うガス代(手数料)は自己負担で必要。)

必要な暗号資産:イーサリアム(ETH)

 

Shizukプロジェクトの技術


Shizukが目指しているNFTアートの理想的なモデルケースは、新しいアート体験だけではない。

裏で支えている技術についても、強いこだわりをもって取り組んでいる。

 

web3の核となるのが、従来エスクローなどの第三者や信頼できる組織からの認証によって実現させてきた信頼をパブリックブロックチェーンと自動執行プログラムであるスマートコントラクトを組み合わせることによって、実現する”トラストレス”であり、NFTはこのトラストレスによって本物と偽物を簡単に識別できるようするための技術だ。

 

複製が簡単にできてしまうことにより価値がつかなかったデジタルアイテムに、本物認証を付与することによって、本物と偽物が識別できるようにして、価値がつけられるようになった事は画期的だ。ちなみに、よく複製ができなくると誤解されるが、複製はできる。複製を防止するための技術ではない。

グローバルでは、既に数億円のクリプトアートも取引されている。NFTは画期的な技術であり、一時のムーブメントではなく、社会を大きく変える可能性を持っている。

 

NFTアートの課題


ただ、現在のクリプトアートには大きな課題がある。新しいアート体験に加え課題を解決し次世代の理想的なNFTのモデルケースとなる事を目指しているのがShizukプロジェクトだ。課題は2つだ。

 

一つが、所有の課題だ。現在NFTアートの主流になっているのが、コレクティブ系、プロフィールピクチャー系と呼ばれているジャンルだ。このジャンルの90%以上のプロジェクトで慣習的に行われいるのが、顧客に販売した(無性提供も含む)NFTアートが顧客の手に渡った後でもそのアート作品をプロジェクトサイドで簡単にすり替えができてしまう設計にしている点である。

この設計になっているかどうかの識別は簡単だ。アート作品であるにも関わらず、販売時点ではブラックボックスの状態で販売を行い(ガチャと同じ販売方法)、購入後にブラックボックスの画像から、アート作品の画像に入れ替えるといった事が行われている。そもそもアート作品にも関わらず、見せないで販売するというのも、おかしいと思うが、そこは目をつぶるとして、画像を勝手に入れ替えてしまうという行為は、今後の事故につながりかねない。

販売したプロジェクトサイドでそのアート作品をすり替えたりする事ができてしまう設計だと、悪意を持ったプロジェクト、プロジェクト内部の愉快犯的なスタッフ、オペミスなどによって、鶏の作品を買ったつもりが、突然、卵の作品にすり替えられるといった事が起きうる。

この課題を解決するために、独自に開発したのが、ERC721の拡張であるERC721sである。ERC721sを実装することによって、たとえプロジェクトサイドであっても、一度顧客の手に渡った作品を勝手にすり替えたり、手を加える事ができなくなる。なお、Shizukには他のプロジェクトがやっている「みなさん、いよいよ、作品のベールを剥がす時が来ました。メタデータをリフレッシュして、あなたの作品と対面してください」などといったイベントはない。アート作品なので、購入時点で作品にベールはかけずに、選んで購入していただくスタイルになっている。たとえチームサイドであっても購入後にその作品がすり替えることはできない設計にしているからだ。

 

2つ目の課題は、購入したアート作品の提供元のプロジェクトが解散してしまうと、購入した作品が無くなってしまうという問題だ。

一部のドット絵のようなデータサイズが小さいアート作品(クリプトパンクスなど)は永続する可能性が高いイーサリアムなどのブロックチェーンに、その絵のデータも書き込めるため、そのブロックチェーンが動いている限り、作品にアクセスできなくなり、見えなくなるとった事故は起きないが、高解像度のアート作品などは、データ容量が大きすぎて、ブロックチェーンに作品のデータは書き込めないため、ほとんどのプロジェクトがオフチェーンと呼ばれる外部のAWSやIPFSなどのストレージに保管している。外部のストレージはもちろん有料だ。(IPFSの場合には正確には、直接的なストレージ費用ではなく、pin事業者への支払い費用)

誰かが払い続けないと止まるわけだ。プロジェクトが解散したら払う人も財源もなくなるので、止まってしまい、結果として買ったはずの自分のNFTにアクセスできなくなるというシナリオだ。

現在のNFTアートプロジェクトの9割以上は消滅すると言われているので、数年後にはこの問題が露出し始めると予想される。つまり多くの作品がプロジェクトの解散と同時に消えるわけだ。

Shizukは、この課題を画像データーおよびメタデータのダウンロードキットを開発してユーザーが所有する事で解決している。

メタデータの扱いなどは、技術がわからない人にとっては、簡単ではないが、たとえShizukプロジェクトが解散となっても、このダウンロードキットさえあれば、身近な技術がわかる人にお願いすることによって、自分のNFTアートは永遠に守れる仕組みだ。

 

ICOVO(イコボ)について


2018年イーサリアムコファンダーVitalik Buterinが提唱した不正な資金調達から投資家を守るDAOを組み込んだコンセプトDAICOを実装させたスマートコントラクトDAICOVO、また同時にイーサリアムおよびERC20対応ウォレットICOVO App(IOS/Android)をリリース。

2019年はAIによる画像生成エンジンGANでアイドルを生成しNFT化するジョイントベンチャー”ジーンアイドル”をスピンアウト。2021年にはイーサリアムの高額なガス代とスケーラビリティの対策として、Polygon, Optimism, Arbitrum のようなイーサリアムレイヤー2チェーンをプライベートに構築できるソリューション VELOCITY をリリース。 またイーサリアムファウンデーションから、グラントを受け、イーサリアムステーキングの啓蒙活動を行うべき、イーサリアムステーキングコミィティを中心となって立ち上げた。

2022年2月には、NFTローンチパッドTamagoのリリースを予定している。 スイスと日本の法人を軸に、ロンドン、シリコンバレー、シンガポール、東京在住のメンバーで活動しているブロックチェーン関連のスタートアップ。

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